やねいろは運営会社へ連絡します

工事店名と工事店番号をお伝えください。

工事店番号

※ご利用の際は、利用規約に同意したものとみなされます。

キャンセルはい

HOME > 「屋根工事」について > 記事一覧 > 日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2023群馬大会』に行ってきました！～観戦レポート（前半）～

災害専用窓口: 豪雨及び台風により被災された皆様へ

「屋根工事」について

2023.03.23 全瓦連技能グランプリ

日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2023群馬大会』に行ってきました！～観戦レポート（前半）～

1.はじめに
2.全瓦連技能グランプリ：競技仕様
3.全瓦連技能グランプリ：どんな人が参加しているの？
4.まとめ

1.はじめに

ポカポカと春の訪れを感じるあたたかいお昼とは打って変わって、夜は多くの群馬県の職人さんから聞いていた群馬名物の「からっ風」を経験し、急に冬の気分に引き戻されました。さて昨年の技能グランプリに引き続き新型コロナウイルス対策をしっかりとおこない、有観客での開催となりました。また昨年に引き続きライブ配信もおこなわれていました。今年は一般開放もあり、全員が感染症対策をしっかりと行ったうえで観戦してきました。
さて昨年も参加した全瓦連技能グランプリ。今年はなんと2年連続で開催されることになりました。通常であれば厚生労働省と中央職業能力開発協会、社団法人全国技能士会連合会が主催する「技能グランプリ」と交互で開催されます。しかし今回は新型コロナウイルスの影響で中止が続いていたこともあり、2年連続一般社団法人全日本瓦工事業連盟主催で2023年3月4日（土）、5日（日）に群馬県のGメッセ群馬展示ホールCにて、瓦屋根職人No.1を決める大会「全瓦連技能グランプリ2023群馬大会」が開催されました。

「全瓦連技能グランプリ」とはどんな大会なのでしょうか。
こちらの大会は、一般社団法人　全日本瓦工事業連盟によって行われ、全国の選ばれし瓦葺き師たちが、同じ課題をいかに正確に、美しく葺けるかを競うものです。
今回は2023年3月4日（土）に開会式。3月5日（日）の2日間で合計6時間。限られた時間の中で瓦と必要な資材を用いて課題となる屋根瓦葺きに挑戦します。

今回の課題はどういったものだったのでしょうか。
競技仕様について見ていきましょう。

2.全瓦連技能グランプリ：競技仕様

それでは、今大会で規定として定められた事項について、今大会で配布された冊子から引用します。

【仕様】
1.使用瓦は三州産燻瓦53A防災桟瓦を使用する。
2.全ての瓦の納まりは現場作業を想定した施工とし、雨仕舞いに配慮すること。また架台瓦葺き以外の面は板金屋根を想定する。
3.瓦の葺き方は、引掛桟空葺き工法（馴染み土の使用は可）とする。ルーフテープを垂木通りに使用し、瓦座、瓦桟木をその上に留め付ける。なお、縋る破風、登り桟木はその限りではない。
4.軒瓦は、施工図を参照のうえ一文字軒瓦を使用し、軒瓦の尻部分は銅線緊結もしくはビス留めとする。
5.縋る部分の右袖瓦を使用する。左袖瓦の上の瓦は一文字軒瓦を使用する。
6.袖瓦は、尻部2箇所を銅線緊結もしくはビス留めとし、袖瓦の出寸法納まりは破風板より左右対称とする。
7.巴瓦（とのえがわら）は、2箇所を野地よりトンボにて緊結する。
8.軒瓦の出寸法は瓦座外面から 60～90 ㎜（流れ寸法）とする。なお、計測の位置は瓦座から軒瓦の水垂れ外面までの寸法とする。
9.桟瓦は全数ビス留めとする。
10.棟補強金具は 38mm ビス 4 本ずつにて野地に留めつける。
11.熨斗瓦は互いに全数緊結とする。棟の台土は熨斗瓦より 30 ㎜以上内側に入れる。熨斗瓦は桟瓦に触れぬように注意する。熨斗瓦のチリは勾配で 10 ㎜前後を基準として同寸法で施工する。熨斗瓦の勾配は 3 寸勾配以上とし、熨斗瓦は土に圧着させること。素丸瓦は棟芯木にパッキン付ビスで緊結する。
12.鬼瓦の緊結は、＃18 の銅線を使用し 3 本を縒状にして野地に緊結する。
13.軒・袖・角等外周部の瓦はパッキン付きビスにより、補強し野地に留め付けをする。（伏図参照）
14.葺き土は南蛮漆喰とし、25 ㎏入り 5 袋とする。
15.瓦を破損した場合は申し出により支給するが、減点の対象とする。
16.副資材の追加支給はしない。但し南蛮漆喰の追加は認める。
17.作業時間を超過した場合は、失格とする。

【注意事項】
1. 合端は支給の合端台を使用し、各自の競技架台の前ですること。
2. 他人の工具の貸借は禁止する。
3. 副資材として、接着剤・粘着テープを用いることは不可とする。
4. 作業中の水分補給、及びトイレについては制限しない。ただし、競技委員の確認をとってから行ない、それにかかる時間は作業時間に含まれる。

【器具工具】
使用する器具・工具は「使用工具一覧」に表記する物とし、電動工具の電源は所定のコンセントを用いる。治具は認めるが横 50 ㎝縦 30 ㎝高さ 20 ㎝の箱の中に入る物とする。（組立て又は連結して箱の中に入らない物は認めない。）競技委員が認めない治具は使用不可。尚、使用に際し判断に迷う治具については当日競技委員に判断を仰ぐこと。

【安全作業】
・服装は高所作業を考え、シャツの袖・ズボンの裾を留め、地下足袋等を履き、墜落制止用器具（フルハーネス）・ヘルメットを着用のこと。（ヘルメットは会場にて支給）
・他人を負傷させたり、本人が怪我をした場合、その状況により失格とすることもある。
・状況により、保護メガネを着用すること。

【作業態度】
・選手は各都府県の代表を自覚し、競技を行うこと。
・応援団の目に余る指導やアドバイスがある場合には競技委員協議の上、平等を期すため選手の作業態度の評価で減点及び失格の対象とすることがある。

【作業終了】
・作業終了は、清掃、整理整頓を終え、ヘルメット、腰袋を外してから、合図を行う

大会ごとに規定が変わることもあるそうです。指定された仕様や限られた資材を活用し、きれいに素早く完成することが求められます。

3.全瓦連技能グランプリ：どんな人が参加しているの？

一般社団法人　全日本瓦工事業連盟に所属している人たちで、各ブロック（エリア）で選ばれし瓦葺き師たちが大会へ出場します。推薦で出場を決められる方もいれば、ブロック（エリア）内での予選を勝ち抜いて出場を決めている方もいます。大会参加が決まった選手たちは一般的に、年明け頃から、多くの時間をこの技能グランプリのために費やします。
何度練習を重ねても、練習で怒らなかったミスが発生するのが技能グランプリと過去の大会に参加した経験のある職人さんがお話くださいました。
今回使用した瓦は「三州いぶし瓦」で高級な瓦。観戦者からは「今年は練習にかなりお金がかかったのではないだろうか」という声もチラホラ…

今大会へはやねいろはのミテラカワラ店さんミテラカワラ店さん紹介ページ
と千野瓦工業さん千野瓦工業さん紹介ページが選手として参加されていました。

たくさんの時間を費やした選手たちを支えるのが、同じ県の組合に所属する、他の工事店の先輩方です。傍で応援しつつ、片手にはスマートフォンで今大会のライブ配信を視聴し、他の出場選手の様子も確認するという徹底ぶりでした。ある意味、団体競技でもあると感じられます。

4.まとめ

「そもそも瓦でどうやって屋根の上に乗っているの…？」
そんな方に、是非一度ご覧に入れたいのがこの大会です。
会場に足を運べば、そこは熱気と緊張感に溢れた、葺き師たちの戦場！
今年の会場は群馬県のGメッセ群馬。
「日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2023群馬大会IN群馬』に行ってきました！～観戦レポート（後半）～」の記事で、熱戦の様子をご覧ください！日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2023群馬大会』に行ってきました！～観戦レポート（後半）～（つづく）

引用：全瓦連技能グランプリ2023群馬大会公式パンフレット

・当社及び記事作成者は、当サイトに掲載されている記事や情報の内容に関しては十分な注意を払っておりますが、それらについての正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。

・当サイトに記載された情報のご利用については、ユーザー自身の責任において行われるものとし、ユーザーが当サイトから入手した情報に基づいて直接的または間接的に被ったいかなる損害について、当社および記事作成者は一切の責任を負いません。