今年の課題について職人さんたちに話を聞いていると、①「時間配分」と②「ハンダ付け」が難関のようです。
① 時間配分
「手桶だけなら余裕だけど、柄杓があると厳しい」と話を色々なところで聞きました。また、採点基準には作品だけでなく展開図も含まれるのですが、「作品制作の時間を確保するために展開図を省略する」という選手の声も聞きました。作品が完成しなかった場合は失格となり採点対象にならないため、まずは作品制作のための時間を確保して、完成してから省略したところを書き込むのだそう。限られた時間で得点を最大化するために皆さん戦略を練って臨んでいました。
② はんだ付け
去年の課題は板金と板金を「組み立てる」ことが必要でしたが、今回は組み立てずに、はんだ付けでパーツを接続していきます。細かい作業で付ける箇所も多いため、皆さん時間を気にしながら集中して取り組んでいました。
そして残り1時間を切るころには各会場たくさんの観客が集まってきました。会場内は一層の緊張感が張り詰めます。
NYAC部門の会場では、最初は真っ白だった紙が真っ黒になっています。特に今回は、図ではなく文字をびっしりと書き込んでいるような選手もいて、どうすれば自分の提案が伝わるか選手一人ひとりが工夫を凝らしているのが伝わってきました。
競技時間の終了が間近となったZIC 部門の会場では、銅製の桶と柄杓が出来上がっていきました。今回の作品は、本来水を入れて使うものなので審査の中に「水漏れ検査」があります。2作品のうち1つでも水が漏れた場合は、失格になるという非常に厳しい採点です。作品が完成した選手は、実際に水を入れてみて漏れないか確認している姿も見られました。
そして終了時間の12時半。会場で終了の合図が鳴りました。4時間半の長丁場を終えた選手からは緊張感が一気に抜け、選手たちの頑張りを称え労う拍手で会場が満たされました。
やり切ったという満足感が見て取れる選手もいれば、時間内に終わらず悔しそうに歯を噛みしめる選手もいました。