常に技術革新を。雨漏り・雨樋修理、屋根のプロとしてお客さまに温かく対応
株式会社谷口瓦店
石川県小松市下粟津町の株式会社谷口瓦店は、瓦や石付き板金の工事、雨樋修理をする屋根工事店です。屋根以外の住宅工事は、窓口となって対応しています。「必ず施主様の顔を見て工事をする」、全工程において温かなコミュニケーションを大切にしている、地域密着の老舗工事店です。
工事店の想い
PERSON
「瓦職人でいい」でスタートした職人人生。周囲に認められるまで10年の月日を要した
株式会社谷口瓦店(以下、谷口瓦店)は、石川県小松市下粟津町に拠点を構える、創業1926年(大正15年)の歴史ある屋根工事店です。代表取締役の谷口研人さん(以下、谷口さん)は、「屋根工事や瓦のことが好きでしょうがない」という生粋の屋根職人。そんな谷口さんに、これまでの経緯や仕事への想いについてお話を伺いました。
「僕が職人の仕事を認識したのは、中学2年生くらいだと思います。職業体験の授業で同級生が何人かうちに来たんですよ。その時に現場にいた親方は今も現役で、18歳から始めて、今は70歳です!」
楽しそうにこう話す谷口さんは、谷口瓦店の四代目経営者。四代目ともなると、子どもの頃から跡継ぎとして職人教育をされてきたのかと思いきや、そうではなかったようです。高校時代は将来の夢についてほとんど考えたことがなく、お父さんから、「うちを継ぐにしても他の職業に就くにしても、大学は出ろ。きっと役に立つ時が来る」と諭されて大学進学を考えるように。そして猛勉強の末、第1志望の国立大学に合格し、大学生活を楽しみました。
しかし3回生になった頃、友人たちが就職活動に精を出すのを見た谷口さんは、言いようのない焦りに襲われたのです。
「父が誰かに『お前のところは後継ぎがいていいな』と言われているのを見たことがあるんです。でも僕には全く継げと言いませんでした。就活で必死になっている友人を横目に、家に戻って瓦屋になればどうにかなる?他の仕事に就いても結局いずれ瓦屋……?なんて、考えが定まらない自分に焦ってきて。そんな状態で、就活には全く身が入りませんでした」
結局、谷口さんは「瓦職人でいいや」という半ば投げやりな気持ちで職人の世界へ。しかし、20代の10年間はすごく辛かったといいます。社長の息子とはいえ、谷口さんは職人としては見習いで、いつまでたってもひよっ子扱い。現場で指示を出しても「なんでお前が指示を出すんだ」と反発され続けました。
「僕の言うことを全く聞いてくれなくてね。そして当時の職人たち、マナーが悪かったのなんの。喫煙や車の運転を是正しようと努力したんですが、誰も聞く耳を持ちませんでした。毎日お風呂で悔しくて泣きましたよ」
職人の世界は実力主義。辛い10年間を過ごしましたが、30歳を迎えてそれなりの経験を積んだ頃、ようやく周りの職人たちから「一人前」だと認めてもらえるようになったのです。
「屋根の納め方には理由があるんですよ。プラモデルのように組み立ててOKではなく、水の逃がし方に必ず工夫があって、それは経験を積まないとわからないんです。半人前の時は形だけで覚えていた納め方が、経験を積むにつれて『なぜこうするか』がわかるようになる。それが身に付いてようやく一人前という感じ。それからかな、現場の職人が僕の指示に耳を傾けてくれるようになったんです」
職人としての経験が盤石になり、2024年に代表取締役に就任。今後の目標は、先々代、先代が築いた地域での繋がりや谷口瓦店のブランドを守り続けることだといいます。しかし老舗の看板を守りながらも、古い体質は見直し、技術、体制ともにアップデートしていく、そんな気概を持つ世相に敏感な経営者でありたい、そんな意気込みを語っていました。
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WORK
地域密着工事店だからこそわかる最適な工事。技術をアップデートし、雨漏りしない屋根に
石川県小松市下粟津町の谷口瓦店は、瓦屋根を中心に施工する屋根工事店です。石付き板金にも対応しており、お客さまのご要望に合わせて使用屋根材を選定しています。「屋根の上を歩いた感触で下地の傷みがわかる」という心強い言葉と確かな技術で、地域の屋根を見守り続けてきました。
工期中、谷口さんが気を付けているのは、お客さまや近隣住民の方々とコミュニケーションを取ること。現場に出入りするスタッフにも徹底し、挨拶や声かけを欠かさないようにしているそう。
「私は説明が好きなんで、いつもついお喋りしてしまうんですけどね。スタッフにも、できる限りのコミュニケーションを取ってほしいと伝えています。お客さまが知らない屋根の話とか、ちょっと雑談できたらお互いに楽しいと思うんです。現場でお客さまから何か質問された場合は、少し遠くても必ず屋根から下りて、丁寧に説明するように心がけています。説明時にお客さまがピンときていない様子だったら、いつも車に積んでいる瓦を見せてお話をしたりもするんですよ」
北陸地方では、2020年を過ぎた頃から震度5を観測する地震が立て続けに起こっています。そして2024年1月の能登半島地震の発生。以降、住宅工事業者はどこも多忙で、谷口瓦店も例外ではありません。大正時代から石川県の屋根を見続けてきた谷口瓦店にとって、地震後の屋根工事は、新旧の瓦屋根の違いを目の当たりにする貴重な機会でした。そしてようやく、最近は地震による工事ではなく、経年劣化による雨漏り修理の依頼など、日常の仕事が戻ってきたと感じているそう。
屋根工事をする時、谷口さんが気を付けているのは水の流れを読むということ。雨が屋根に落ちた時、その水が屋根の内側にとどまらないか、どこを出口にして流れていくのかをしっかり見極めます。谷口さんは、雨漏り修理を「瓦の工事というよりは、水をうまく流すための施工」だと捉え、ステンレスの水切り(※1)の形や設置場所に工夫を凝らすほか、既存の下地に加工を施すこともあるそうです。
「先日担当したお宅は、雪止め瓦の大半が劣化して雨漏りを起こしていました。どこまで直したいかと尋ねたところ、全部!とのことだったんですよ。でも屋根の4分の1は、10年前に赤い瓦に葺き替えていてね。同じ赤にするのは不可能なので、色の違いを気にせず赤い部分以外だけを葺き替えるか、色を合わせるために全てを黒に葺き替えるか、いろいろとご提案しました。あと、問題だったのは、昔ながらの瓦屋根でのし瓦がたくさん積んであったこと。地震に備えてのし瓦を低くするなら、10年前に直した部分も同じように工事をしなければ高さが揃いません。話し合いを重ね、結局、のし瓦を積む全葺き替えで決めていただきました」
石川県小松市の屋根工事の特性を尋ねました。小松市周辺は、積雪、降雨、共に多い地域です。そのため、屋根の上に積もった雪が落ちる際に、瓦を繋ぐ銅線に負荷がかかり、銅線が伸びたり千切れたりする不具合が起こります。そして、谷口さんが最近感じているのは、雪の降り方の変化です。
「雪はしんしんと降るものでしたが、最近は一気にドカッと積もる降り方になった気がします。その雪が解けて、忘れた頃にまたドカッと降る。冬はそれの繰り返しですね。あと、妙に風が強い。小松市や加賀市は入母屋といって、屋根の中腹に通気のための三角形のスペースがある形の屋根が多いんです。三角形の部分に屋根裏のような空間があり、そこに雪が吹き込むと、天井裏に雪が溜まるんですよ。春になりその雪が解けると、そこから水が落ちてきます。普通の雨だと雨漏りしない、でも春先に雪解け水で雨漏りをする、そんな事例がすごく増えました。手の届かない空間に風が吹き込むので、その空間を埋める工夫が欠かせません。雪による瓦の不具合も多くて、雪で銅線がゆるみ、ずれた瓦の間から雪解け水が浸入し、溜まった水が春先に落ちてくる、これも先ほど同様、春に発見される不具合のひとつですね」
※1 水切り・・・水が一部分に溜まらないようにするための金属板
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MESSAGE
丈夫な瓦屋根を施工するのは、ガイドラインを守る工事店。国が定めた工法は安心の証
谷口瓦店でのアフターフォローは臨機応変です。定期点検は、お客さまのご要望に合わせて実施します。また、施工内容に合わせた保証書の発行もしています。
「瓦を新しくした全葺き替えなら、定期点検が必要ないくらいの仕上がりになっているはず。だけど、雪が降るとやはり不安になるお客さまもいらっしゃるんですよ。なので、ご要望があれば点検に伺います。心配なことがあればいつでも連絡をしてくださいね」
最後に「やねいろは」をご覧になっている、雨漏り修理や屋根の劣化でお困りのお客さま、そして屋根リフォームや屋根修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「谷口瓦店は、屋根修理に関して説明できないことがありません。部分修理や全葺き替え、そしてご予算、色々なご要望があると思うんですが、相談しながら優先順位を考え、色々なパターンを想定して工事を決めていきましょう。あと、お伝えしたいのは、瓦屋根の工事は、全瓦連の組合に加入している工事店にお願いしてくださいということです。組合の瓦工事は国土交通省が定めるガイドライン工法で行います。このガイドライン工法にのっとって施工する工事店を、10年後、20年後の地震時にも安心して暮らせる住まいづくりを任せられる、ひとつの目安にしていただければと思います」
「僕、説明が好きなんですよ」と屈託なく言い、終始明るく質問に答えてくれた谷口さん。施工の説明について、微に入り細にわたる様子でとても楽しそうに話す姿が印象的でした。職人は頑固、職人は荒っぽい、そんなイメージは今は昔のものですね。何でも質問しやすいイコール、要望も伝えやすいということ。お客さまの望む工事、きっと谷口瓦店が実現してくれます。そんな風に感じた取材でした。
(2026年1月取材)
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取材後記
株式会社谷口瓦店
コミュニケーション力に自信!
先々代は思い切りのよい資金の使い方をされ、消防団などの活動に全力投球するアグレッシブな人だったそう。そして三代目のお父さんは社交の場では控えめで、目立ちすぎる先々代を冷静に止める役でした。四代目として、これまで紡いできた地域の縁を絶やさないようにするのが務めだと語る谷口さんですが、そこに気負いは感じられません。「僕が祖父や父に勝てるのはコミュニケーション力。今の時代に合わせた対応が強みです」と、むしろ楽しそうに語るその様子に、若手経営者としての頼もしさを感じました。
即対応!がお客さまの安心に
「雨漏りで電話がかかってきたら、即現場へ行きます」と谷口さん。地震後は問い合わせが殺到しますが、即現場へ!のスタイルは先代の時からずっと大切にしている心意気です。「大丈夫ですよ!」と言いながら雨漏りの応急処置を行い、安心して過ごせる室内を作ると聞き、とても感激しました。本当の修理は順番待ちでも、心細い時の谷口さんの元気な声かけに、ホッとするお客さまの姿が目に浮かびますね。
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工事店プロフィール(株式会社谷口瓦店)
| 一番の強み |
地域密着工事店だからこそわかる最適な工事。常に技術をアップデートし、雨漏りしない屋根や雨樋工事をするところ |
| 会社名 |
株式会社谷口瓦店 |
| 対応工事 |
|
| 従業員数 |
社員:6名 |
| 建設業許可 |
屋根工事業(石川県知事許可(般-3)第18516号) |
| 保有資格者 |
一級かわらぶき技能士:4名
瓦屋根工事技士:2名
巻上げ機運転者:4名
高所作業車運転者:1名
職長安全衛生責任者:2名
石綿取扱作業従事者:4名
足場の組立て等作業主任者:3名
玉掛作業者:3名 |
| 特徴 |
リフォーム業
瓦屋根工事業
その他屋根工事業
雨樋工事業 |
| 対応エリア |
中部地方
|
| アフターフォロー体制 |
損害保険ジャパン株式会社の全瓦連第三者賠償保険制度に加入しています。
何かあればいつでもご連絡ください。 |
| やねいろはケア |
未対応 |
| 代表者 |
谷口 研人 |
| 代表者経歴 |
株式会社谷口瓦店 代表取締役
2002年3月:石川県立大聖寺高等学校 卒業
2006年3月:福井大学工学部材料開発工学科 卒業
2006年4月:有限会社谷口瓦店 入社
2016年10月:株式会社谷口瓦店に組織変更
2024年1月:株式会社谷口瓦店 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒923-0304
石川県小松市下粟津町ぬ11-1
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|
| 営業時間 |
月曜日〜土曜日、祝日 8:00〜18:00 |
| 定休日 |
日曜日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウイーク)、夏季休業(お盆休み) |