1.瓦屋根は棟が劣化する:はじめに
一般の方には、あまり知られていませんが、屋根リフォームなどでよく目にする屋根の劣化があります。
それは、瓦屋根の棟部(屋根の頂部)において、しっくい(※1)のはがれが発生している現象です。
瓦屋根の棟部(屋根の頂点)/ しっくいのはがれ (屋根材:J形瓦)
(※1)しっくい:瓦屋根の一番上の部分(棟瓦)とその下の部分(桟瓦)の間にある空洞を埋めるためのものの総称(であることが多い。厳密には異なるが)。以前は砂や粘土を敷き詰め、その表面を白く塗っていたが、現在はしっくいとして、「なんばん(しっくい)」と呼ばれる石灰や炭酸カルシウム、繊維を混ぜたもの(最初から白いため最後の塗り工程が不要)を使うことが多くなった。なお、しっくいは白と黒が大多数。しっくいの白と黒の使い分けはその周りに使う瓦の色により異なる。
2.瓦屋根は棟が劣化する:瓦屋根は20~30年で棟が劣化する
実際に屋根補修で見かけた瓦屋根の棟部の劣化はこのようなものです。
瓦屋根の棟部 / しっくいのはがれ(屋根材:S形瓦)
3.瓦屋根は棟が劣化する:その原因と対策は?
しっくいがはがれる原因としては、しっくいと葺き土の間の密着力の低下です。
わかりにくいので、その断面写真を示します。
棟部の解体途中 / しっくいと葺き土の関係
はがれるとメンテナンスとして、しっくいの塗り直しを行っていました。
そのため、20~30年程度の周期で劣化し、部分補修が必要となっています。
現在は、その劣化対策も普及しています。
瓦本体の耐久性が高いので、それに見合うようにと(しっくい+葺き土)の代わりに南蛮漆喰(なんばんしっくい)1種類で仕上げる施工方法があります。
南蛮漆喰による棟部の施工
4.瓦屋根は棟が劣化する:まとめ
瓦屋根の棟部の劣化に関して、劣化事例とその原因をご紹介しました。
瓦屋根にお住まいの方は、棟部のメンテナンスが必要となります。
しっくいの塗り直しもいいですが、棟部を南蛮漆喰で葺き直しされることをお勧めいたします。そのときは、耐震補強も併せて行ってください。(費用は少しアップするぐらいです。)
これらのメンテナンスは瓦屋根工事店さんしかできませんので、やねいろはに登録されている工事店さんにご依頼ください。
(株式会社神清 神谷昭範)
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