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「屋根工事」について

2023.03.23 全瓦連技能グランプリ

日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2023群馬大会』に行ってきました!~観戦レポート(後半)~

目次:


1.はじめに
2.全瓦連技能グランプリ:競技(3月4日10:45~12:45)
3.全瓦連技能グランプリ:競技(3月4日13:45~15:45)
4.全瓦連技能グランプリ:競技(3月5日8:45~9:45)
5.全瓦連技能グランプリ:競技(3月5日10:00~11:00)
6.全瓦連技能グランプリ:架台見学(3月5日13:00~13:30)
7.全瓦連技能グランプリ:閉会式(3月5日13:30~)
8.全瓦連技能グランプリ:観戦者の感想(有限会社ライフアンドルーフ ナイトウ 内藤 信さん)
9.まとめ


1.はじめに


1.はじめに
「全瓦連技能グランプリ2023群馬大会」。
瓦の技能グランプリは、「全瓦連技能グランプリ」と「技能グランプリ」の2種類の大会が近年は毎年交互に開催されています。今年開催された全瓦連技能グランプリは、一般社団法人全日本瓦工事業連盟によって行われ、全国の選ばれし瓦葺き師たちが、同じ課題をいかに正確に美しく葺けるかを競うものです。今回は関東ブロックが主管となって運営をしています。群馬県のGメッセ群馬 展示ホールCで開催され、全国から10名の瓦葺き職人たちが出場しました。各エリア選ばれし10名の瓦葺き師たちが、同じ課題に挑み、いかに正確に美しく葺けるかを競いました!
今大会の概要については、「日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2023群馬大会』に行ってきました!~観戦レポート(前半)~」をご覧ください。
日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技 能グランプリ2023群馬大会』に行ってきました!~観戦レポート(前半)~
それでは実際の競技を見ていきましょう!


2.全瓦連技能グランプリ:競技競技(3月4日10:45~12:45)


緊張感が漂う、静まり返った会場に開始の合図。一斉に選手たちが動き出します。

瓦を葺く方法は様々。葺いていく瓦を先に加工し準備から始める選手もいれば、先に加工が不要な部分から葺き始める選手もいます。様々な作業からスタートしました。それぞれが考えてきた作戦や最高の技術を瓦葺きで表現していきます。

一見同じように思われる架台ですが、実は少しずつ異なります。ほぼ同じ大きさの架台が用意されるのですが、やはり個体差があります。架台の状態や勾配には多少の差が生まれてしまいます。また大会で使用されている架台ですが、グランプリごとに葺く作品によって異なる架台が使用される場合もありますが再利用されることもあるそうです。


 
1日目のお昼休憩に差し掛かる頃には、架台の上に瓦を置いて調整を重ねる選手たちが増えてきました。

架台の上に瓦をきれいに葺くためには屋根や瓦の形に合わせて並ばせていくことが大切です。それぞれの架台に合わせて瓦を葺いていくのですが、使用する瓦が最初から架台に対してピッタリと並ぶわけではありません。架台に対して瓦の大きさを調整することが良い仕上がりに繋がります。瓦を削るなど、架台に合う大きさにあわせるために合端(あいば)という作業が行われています。合端を行うことで瓦がキレイに隙間なく並ぶことで美観的な要素もありますが、雨漏りを防ぐことにも繋がっています。選手たちは合端台という2本の木材を並べた台の上で瓦を計測し、重なり具合などをすり合わせていきます。合端台での作業は金槌・鏨(たがね)・やすりなどを使い、重なり合う瓦同士がぴったりと合うように微調整をします。真剣な眼差しで瓦と向き合う職人の姿が伺えました。

ここで午前中の競技を終了する合図が鳴り、一息つく選手たちの姿が見られました。


今年もたくさんの工事店様と技能グランプリでお会いすることができました!昨年も色々とご教授いただきました!株式会社足立瓦店 足立 仁志さんに株式会社足立瓦店さん紹介ページ 今年もお会いすることができました。今大会の様子についてもお伺いしました。「昨年の瓦は特に変わっていましたよね。使い慣れている人もいれば、初めて触ることになる人もいたのではないでしょうか。今回の瓦はいぶし瓦なので全員が扱ったことのある瓦ではないでしょうか。」瓦の種類によっても地域の特色があるようですね。いぶし瓦は昨年と比較すると扱いやすいのであれば、今大会の見どころはどんなところでしょうか?「やはり、板金とのあわせ仕事の部分ではないですかね。」その部分が重要な審査ポイント言われているみたいですね。
今大会で使用されている瓦は日本の三大瓦でもある、愛知県三河地方で生産されている「三州瓦」。いくつか種類があるなかでも高級瓦と言われている「いぶし瓦」。会場では「指紋が付きやすい瓦だから、どのくらい上手に扱えるかも勝負だな」「あれは高いからかなり練習にお金がかかったのでは?」など様々な声が聞こえてきました。今回の課題はそんな「いぶし瓦」を使って、瓦のずり下がりを防ぐなど丈夫さを優先した工法「引掛桟空葺き工法」で葺いていきます。


3.全瓦連技能グランプリ:競技(3月4日13:45~15:45)


60分のお昼休憩を置いて、作業が続きます。

架台に瓦を葺き始める選手たちが多く見られるようになってきました。一つ一つ瓦か重ねられていき、瓦屋根の雰囲気が伺えてきました。瓦は1枚ごとに特徴があるので、それぞれに合った形成が必要になります。屋根の端をきれいな1列に揃える必要があるので、瓦同士がぶつかり合ってしまう部分をなくすために、瓦を切ったり削ったりしながら葺いていきます。

この大会までに、出場選手のみなさんは半年から数か月に及んで練習を行います。中には1年にわたり練習を重ねる選手もいるそうです。皆さん日々の業務をしつつ、大会に向けて練習を行っています。練習の際には瓦を1枚葺くのにどのくらいの時間がかかるのかタイムを計測し、本番もサポートメンバーがタイムを計測し、練習通りに進んでいるのか休憩時間中に選手に報告している方もいらっしゃいます。各時間の休憩間際には選手たちの動きも早まり、会場内にも緊張感が一気に漂います。



突然ですが…もし、皆さまが屋根を修理したいと思った時、どんな工事店さんへ依頼したいですか?「しっかりと安全な施工をしてくれる」こと、「キレイに仕上げてくれる」ことも大切ですが、施工中に材料や瓦の破片、梱包材などが散乱していたらどうでしょうか?今大会で1番大切なことは完璧に瓦を葺くことかもしれませんが、出場されている選手たちは掃除も欠かしません。各時間の休憩前には、選手たちは自分の作業スペースを一度きれいに片付けます。競技の評価として、工数(作業手順)をこなす効率や作業場所や道具の管理等、段取りの良さや整理整頓も評価の要素になります。休憩前だけでなく競技中にも細心の注意を払って部材や道具を扱っている様子や、掃除をされている様子が伺えました。ただ屋根がキレイな仕上がりになるのではなく、作業中も作業スペースを常にきれいにし、瓦の破片が落ちればほうきで掃除し、漆喰が落ちれば雑巾で拭っていました。こういう工事店さんに仕事を頼みたいと率直に思いました。瓦葺きが上手な工事店さんはこういう部分まできっちりしている様です。実際に工事を依頼した際に、毎日の作業前に「工事の流れ」について説明があったり、使用している道具がきちんとお手入れされていたり、使用した材料や工事した場所がきれいだと、依頼した家主さんにとっても安心ですよね。

ここで1日目の長い戦いが終了です。ここまででどこまでの工程を終了できているかが勝負になるようです。1日目は減点が多く、2日目は加点が多いそうです。だからこそ、2日目にはしっかりと仕上げに時間を割きたいという選手は多いのではないでしょうか。

明日は完成に向けて、どんな風に仕上がってくるのでしょうか!


4.全瓦連技能グランプリ:競技(3月5日8:45~9:45)


競技2日目の午前がスタートです。残りの競技時間はあと2時間となりました。

昨日の作業から引き続き、一つ一つ調整が必要な部分を葺いている選手がほとんどです。ここでの作業は今大会課題の、一番の見どころといっても過言ではない縋(すが)る部分がキレイな一文字に仕上がっているか試される部分になってきます。瓦の下側が一文字(まっすぐ一直線)になっている「一文字軒瓦」をまっすぐとズレのないように葺いています。そのために欠かせないのが1枚1枚瓦のサイズを整え、微調整を行う必要があります。この作業はかなり時間を要する作業の様で「設定されている競技時間の6時間ではとても終わらないよ」という声もチラホラ。それくらい正確さと集中力が求められる作業なのですね。


5.全瓦連技能グランプリ:競技(3月5日10:00~11:00)


15分の休憩をはさんで、作業が続きます。ここから競技のラストスパートです。

ここからは「巴(ともえ)瓦」が頂部の両端についているか、ついていないか分かれてきている様です。選手たちは次々と「熨斗(のし)瓦」を積み上げていきます。熨斗瓦って何?と思われる方、多いかと思われます。しかし以外にも熨斗瓦は皆さまの身近に存在します。そもそも熨斗瓦は棟の部分に積み上げ雨水の侵入を防ぐ役割を果たしています。そんな熨斗瓦は、なんと瓦割りでよく使われる瓦なのです。実は製造の段階で割れやすいように真ん中に線が入っているので最初から割れやすくなっています。選手たちはその場で「コンコンコン」と瓦を金槌の尖った方でたたきます。すると簡単に瓦が割れ2枚になります。この熨斗瓦を割る音が会場に響き渡りました。たたき割るってうるさそうと印象を持たれるかもしれませんが、実はそんなことありません。とても繊細な高音でなんともクセになる音です。この音は会場に足を運んだ人だけが聞けるレアな音です。ぜひ来年は足を運び、耳を澄ませてみてください。



休憩中に今大会の開催地である群馬県の屋根瓦工事組合連合会の方々へご挨拶させていただきました。なんと今回、群馬県屋根瓦工事組合連合会のメンバーの皆さまでお揃いのユニフォームを作られており、運営メンバーの一体感がさらに増していました。色も3色あり、パーカーやトレーナーなど、種類も豊富にあるそうです。大会開催の準備から会場の設営、大会運営まで大変お世話になりました。



15分の休憩をはさんで、作業が続きます。ここから競技のラストスパートです。

この時間になると架台両面の瓦を葺き終える選手たちが多く観られるようになってきました。瓦を葺き終わった部分には汚れ防止と瓦に登って作業する際に滑らないためのカバーを掛けます

完成まで気を抜かず集中し作業を続けてきた選手たちが最後の仕上げに取り掛かっています。瓦の表面についた細かな汚れを丁寧に掃除している選手、微調整を加えている選手、早い選手は自身の作業で使用した床も清掃されていました。

終了合図の10分前頃から作業を終えた選手たちの、手を挙げて終了の合図が見えるようになりました。その度に会場から拍手が送られます。終了の合図が増えていくにつれ会場の空気は一変。会場全体がギリギリまで瓦葺きに挑んでいる選手たちに注目し声援が送られます。会場内は競技終了の合図まで一段と緊張が高まっていきました。

そしてついに、競技の終了の合図が鳴り響きました。

競技を終え集合した選手は緊張感から解放され安堵と充実した様子です。作業後にヘルメットを外した際には安心からか笑みがこぼれていました。2日間の競技は集中力と体力の勝負です!どの架台も立派な屋根に仕上がりました。


6.全瓦連技能グランプリ:架台見学(3月5日13:00~13:30)


競技が終わると審査に入るため、選手や観客は一旦退場します。
全日本瓦工事業連盟から選ばれた審査員により採点されます。

審査終了後、会場が開放され、完成した架台を見学することができます。

観戦は少し離れたところからになるので、なかなか細かい部分までみることはできません。しかし架台見学の時間になると近くで作品を見ることができます。各選手それぞれの仕上がりに違いがありました。今回、瓦を葺いた架台に大きく差があるわけではありませんが、それぞれの架台に多少の差があります。それぞれの架台に合わせて瓦を調整されています。規則正しく並んだ瓦。「いぶし瓦」が与える重厚感。重なり合った瓦の端が一直線に整っている姿は、実際の屋根よりも小さい架台とはいえ、かなりのインパクトがあります!


7.瓦技能グランプリ:表彰式及び閉会式(3月20日13:30~)


審査、そして架台見学が終了し、いよいよ結果発表です。

閉会式には来賓挨拶で群馬県知事も来られていました。瓦の甲子園が群馬県で開催されたことへの喜び、富岡製糸場が建築の近代技術と瓦の伝統技法を合わせて作られたものであることを熱く語られていました。

そしていよいよ観戦者の注目が集まる表彰式がはじまりました。主催団体から入賞者が順番に発表され、それぞれの健闘が讃えられました。

今大会で優勝に当たる金賞および国土交通大臣賞は京都府の選手、厚生労働大臣賞は栃木県の選手、総務大臣賞は群馬県の選手、群馬県知事賞は岐阜県の選手、敢闘賞は東京都の選手、愛陶工賞は愛媛県の選手に授与されました。表彰された6名の選手は壇上に上がり、表彰状が授与されました。

特に優秀な成績を収められた入賞者は以下の県の方々です。
国土交通省 国土交通大臣賞:京都府 フゴノ瓦店 畚野明憲選手
厚生労働省 厚生労働大臣賞:栃木県 張替瓦工業 張替勝利選手
総務省 総務大臣賞:群馬県 山田瓦店 山田正志選手
群馬県 群馬県知事賞:岐阜県 株式会社さくらホーム 工事部 松原瓦 松原健選手
敢闘賞:東京都 アスカ工業株式会社 小柏 弘之選手
愛知県陶器瓦工業組合 愛陶工賞:愛媛県 株式会社菊銀製瓦 菊地敬介選手


8.瓦技能グランプリ:観戦者の感想(有限会社ライフアンドルーフナイトウ 内藤 信さん)


今回お話をお伺いしたのは有限会社ライフアンドルーフナイトウ 内藤 信さん
有限会社ライフアンドルーフナイトウさん紹介ページ
今年は山梨県の選手のお手伝いや応援などで奔走されているところに感想をお伺いしました。

Q:ずばり見どころはどこでしたか?
A:今回は屋根一面に瓦を葺くのではなく、両端に瓦がない箇所がありました。「すがる屋根」といって突き出した部分ですね。その内側の角のところをいかに綺麗に仕上げられるかが難しかったと思います。真っすぐになっているか、そして瓦と瓦のつなぎ目がぴったりはまっているかがポイントですね。

Q:そもそも、綺麗に仕上げるのはどのようにするのですか?
A:瓦を切ったり削ったりします。切りたいところに「たがね」と呼ばれる金属の板みたいなものを当てて切断して、その後にダイヤモンドのやすりを使って削っていきますね。

Q:瓦の加工は葺く前に行うのですよね?
A:そうですね。作業スペースに木の棒を2本並べていて、そこに瓦を仮並べして置いてみるんです。それで瓦を重ねた時の隙間だったり、端のラインがそろっているかを見て、合わなければ削って加工をしながら調整します。実際の工事では、事務所の加工場で調整してから、どの順番で瓦を並べるか裏に印をつけておいて、それを現場に持って行っていますね。

Q:2日間で6時間という作業時間ですが、これはいかがですか?
A:短いですね。これだけの内容を6時間で仕上げるのは大変だと思います。片方の面は平瓦(ひらがわら)と軒先瓦(のきさきがわら)と呼ばれる一般住宅でよく使われる瓦をそのまま葺くので比較的簡単なのですが、もう片方の面が苦労しますね。袖瓦(そでがわら)や一文字瓦(いちもんじがわら)という高級住宅や寺社仏閣で使われる瓦を葺く使用になっているんです。この瓦は切ったり削ったりする加工を一枚一枚しなければいけないので、どの選手も加工に時間がかかったと思います

Q:どのような時間配分が理想なのですか?
A:今回でいえば、昨日一日目の時点で棟以外の勾配がある箇所の瓦を全て葺けていれば、順調でしょうね。難しいでしょうが。

Q:休憩時間中にも審査が入っていましたが、どのような場所を見ているのですか?
A:きちんと作業工程を踏んでいるかですね。いくら綺麗に仕上げていても、そのための手順を行っていなければ減点の対象になるんです。

Q:今回の課題で使用されたいぶし瓦はどのような瓦なのですか?
A:高級瓦と呼ばれるもので、強度が高く汚れが付きやすいです。屋根の上に上がって作業する際に気を付けないと足跡がついてしまうこともあるので、細心の注意が必要ですね。

Q:素朴な疑問なのですが、選手の皆さんが屋根の上に道具箱を置いたり、しゃがんだりしていますが、ずるっと落ちたりしないんでしょうか?
A:落ちないように工夫しています。例えば、瓦の上に足場用の木を設置して、それを瓦に固定してその上に滑らないシートを敷いておけば、これくらいの勾配なら滑りません。また、道具箱の底に斜めに加工した木をつけている選手もいますね。道具は本当に大事なので、そういった工夫が作業スピードにも関係してくると思います。

Q:選手の皆さんはいつ頃から練習されているのですか?
A:早い人は去年の秋頃からですかね。競技と同じ仕様の架台(かだい)を大工さんに作ってもらうんです。それを自分の事務所や加工場に置いて本番と同じ瓦を使って何度も練習します。選手は県を代表して出場するので、地域によっては練習時間を確保できるよう代わりに仕事を請けたり、手伝いに行ったりしてみんなで応援することもありますね。選手は普段の仕事をしながら、それに加えてこの大会の練習時間を作っているわけなので。

Q:練習の成果が表れるのはどの部分なのですか?
A:加工の技術とスピードじゃないですかね。切りたいところに線を引いてから「たがね」を使って切るのですが、線のすぐ横を切ることができればやすりの時間を短縮できるのでスピードが上がります。逆に、1枚当たりにかけるやすりの時間が多くなると時間がかかってしまいます。これが積み重なると5分~10分と時間を使うことになるので、他の場所に使う時間がどんどん無くなってしまいますね。何度も練習して「ここに多くの時間を使っても、自分は後で挽回できる」という時間配分ができていればいいですが、そうでないと厳しいと思いますよ。

内藤さん、ご自身の地域応援で忙しい中、ご協力いただきありがとうございました。


9.まとめ

 
閉会式が終わると架台の解体が始まります。観戦に来ていた職人さんたちも一斉に解体のサポートをしていました。にこやかに観戦されていた方々が急に職人顔に切り変わり、俊敏に手際よく動かれていていました。誰がどこを片付けるというルールはなく、それぞれが協力しあって片付けに取り組まれていてとても感動するエピソードでした。

今回私はやねいろは事務局として2回目の参加でした。「全瓦連技能グランプリ」でしか瓦葺きを生で見ることはなかなかありませんが、何度見ても職人さんの技術に圧倒されます。瓦と瓦を重ねた際に、ピッタっと重なる際に瓦同士がこすれる音は何度聞いても鳥肌が立ちました。瓦に関してまだまだ知らないことだらけの私ですが、存分に楽しむことができました。

やねいろはもブース出展を行っておりましたがそこから数メートル先にある競技観戦エリアへ一歩足を踏み入れれば、張り詰めた空気と競技をしている職人さんたちの緊張感がひしひしと伝わってきます。職人さんたちが作業をしている細かい音まで聞こえます。ミリ単位で瓦を削り、微妙な調整を行いつつ瓦を葺いていく後ろ姿はまさに「職人技」でした。この臨場感を感じられるのは直接観戦できるからこその特権です。今回は前回大会より規制が緩和されていたこともありたくさんの方々が現地まで足を運ばれていました。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、中止や規制を余儀なくされていましたが、今大会より本来の大会の姿を取り戻してきている印象でした。

1年に一度の瓦職人の熱き戦い、瓦の技能グランプリ。「全瓦連技能グランプリ」と「技能グランプリ」の2種類の大会が全国各地で毎年交互に開催されます。来年は北九州市で厚生労働省、委託事業受託者及び一般社団法人全国技能士会連合会が開催する「技能グランプリ」が開催されます。そのなかにかわらぶき部門もあります。
瓦葺きの技術や職人さんの熱い眼差しを近くで見ることができるチャンスです!真剣な顔つきで瓦を見つめ、瓦葺きに取り組む職人さんの姿は心に迫るものがありました。皆さまもぜひ会場で一緒に瓦職人さんを応援してみませんか?

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著者:やねいろは編集部
yaneiroha editorial department
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