「正しい工事」を信念に、瓦・板金屋根から雨樋・雨漏りまでお悩みを解決へ
いけど瓦や(株式会社えいちえむ)
岐阜県関市上白金のいけど瓦や(株式会社えいちえむ)は、瓦屋根・板金屋根(ガルバリウム鋼板屋根)工事、各種塗装工事まで幅広く手掛ける工事店です。自社施工で屋根から外壁まで一貫して対応。地域密着の姿勢で、お客さまが抱える住宅の悩みごとを適正価格で解決します。
工事店の想い
PERSON
子どもの頃から外仕事への憧れを抱き、瓦職人として独立。息子との連携で事業拡大へ
岐阜県関市上白金に拠点を構えるいけど瓦や(株式会社えいちえむ)は、瓦屋根・板金屋根工事を中心とした工事店です。代表取締役の柴崎洋隆さん(以下、柴崎さん)は、この業界に身を置いて30年以上。現在は息子の貴大(たかひろ)さんと共に、屋根工事と塗装工事の両方を自社施工で手掛けています。
「実家が瓦を扱う仕事をしていて、それを見ていたのもあって外仕事をやってみたいという気持ちがありました。自分は勉強が苦手だったので、外仕事が自分に合っているんじゃないかなと思っていたんです」
柴崎さんが外仕事に興味を持ったのは高校生の頃でした。夏休みには実家に出入りしている職人さんを手伝い、現場の雰囲気を体験していました。その時は材料を運んだり泥を作ったりという雑用ばかりでしたが、外で体を動かす仕事の良さを実感したといいます。
「高校生の時は本当にアルバイト程度でしたが、外の仕事に魅力を感じました。体を使って働くのが、自分に合ってるんじゃないのかなと思ったんです」
柴崎さんは小学校から高校まで野球を続け、特に高校時代は厳しい練習に打ち込んでいました。外で体を動かしていた習慣が、屋根職人への道を選ぶきっかけの一つになったのかもしれません。そして高校卒業後、柴崎さんは本格的に瓦職人としての修業を始めました。10歳ほど年上の親方から仕事を教わりましたが、その時代の指導は現在とは大きく異なるものでした。
「今ではちょっと考えられないような指導でした。全て仕上げてから帰る際に『明日そこ全部やり直しね』と告げられてびっくりするというね。途中で注意されるんじゃなくて、終わってからどこが悪かったか言われるんですよ。とにかくやり直しねっていう感じでした」
最初はその指導方法に腹を立てることもありましたが、今振り返ればそれは職人としての優しさだったのではないかと柴崎さんは語ります。失敗を体で覚え、自分で考える力を身につけていく。そうして技術を磨いた柴崎さんは、30歳頃に独立を決意していけど瓦やを創業したのです。
「修業途中で、工務店さんから『もう自分でやったらどうだ』と言われて、『もうそろそろいいのかな』と思って独立したんです。でも独立当初は仕事を獲得するのに苦労しました。この辺りは古い家が多くて屋根修理には高い技術が必要なんです。そして屋根屋さんは年配の方が多かったもので、若い職人はそれだけで相手にされなくてね。最初は大きな瓦屋さんに頼み込んで、雑用からやらせてもらいました。仕事がもらえない状態が続いていた頃は、解体屋さんの応援に行って収入を確保していたんですよ。そんな時期を支えてくれたのが、妻なんです。独立してから知り合って結婚するまで、ずっと仕事について1人で抱え込んでいたので大変でした。結婚後は一緒にいろいろ考えてくれて、1人で悩むことがなくなりました」
転機が訪れたのは、2018年頃でした。ホームページを開設したところ、インターネットからの問い合わせが増えてきたのです。ダイレクトにお客さまから問い合わせがいただけるようになり、受注増へ繋がっていきました。2019年には塗装工事で腕を磨いた息子の貴大さんが会社に加わり、そして2023年4月、個人事業から法人化へ。社名をいけど瓦や(株式会社えいちえむ)へ変更し、瓦屋根だけではなく塗装工事も含めた住宅外装工事店として、新たなスタートを切ったのです。
「瓦屋が塗装をするというのは違和感があるので、これはいけないなということで会社名を変えました。息子の塗装と私の瓦・板金で、自社施工で屋根と外壁の両方が工事できるのが今の強みですね。今後は住宅だけではなく、工場など大きな建物の屋根工事や塗り替えも増やしていきたいと考えています。そのために広告媒体もうまく活用していかなければいけませんね。立て看板や折込チラシ、インターネットの強化が今後の課題かな」
ホームページの管理や事務を中心にご担当されている奥様は、実は岐阜県初の女性かわらぶき技能士として、新聞社からの取材を受け記事掲載されたり、テレビやラジオに出演したご経験もあるのだとか!貴大さんと共にとても頼もしい存在です。
現在はお客さまからの直接の問い合わせで、元請け工事が7割を占めるまでになったいけど瓦や(株式会社えいちえむ)。柴崎さんは今後の展望について、工場などの非住宅分野にも力を入れていきたいと語ります。貴大さんの働きぶりのおかげで若い職人が集まってきていることもあり、いずれはスタッフを増やしていけたらとも考えているそうです。
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WORK
お客さまのニーズに応じた提案力と診断力で、原因を確実に突き止めて正しい工事を実現
いけど瓦や(株式会社えいちえむ)は岐阜県関市上白金にある親子二代で切り盛りしている住宅工事店です。一般住宅の屋根から築100年を超える古民家の屋根、様々な形態の屋根のメンテナンスに対応できる高い技術と実績を持っています。瓦の葺き替えはもちろん、金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)への変更等、幅広く対応しています。
いけど瓦や(株式会社えいちえむ)の柴崎さんが最も大切にしているのは、正しい工事を行うことです。お客さまから雨漏り修理の相談を受けた際には、まず原因特定に努めています。
「原因を明らかにしないと何年後かに同じ不具合が起こってしまいます。大事なのは診断力。うちの診断力はどこにも負けないと思っています。雨漏り修理なら、現場でまず漏れているところを確認して家の中での水漏れのパターンを見る。怪しいと思うところをひとつずつ調べていきます。最終的にはっきりさせるためには、散水調査が必要ですね」
最近は、住宅リフォームの訪問販売業者による不適切な工事が原因の雨漏りをよく見聞きするとのこと。築20年から30年の住宅のお客さまから「屋根修理をしたあとに雨漏りが起こった」という相談が寄せられているそうです。また、築30年以上の住宅では、谷板金の劣化による雨漏りも頻繁に見られます。
「飛び込み業者が施工したコーキングが原因で雨漏りをしている、そんな事例が多いです。棟瓦の隙間をコーキングで埋めてしまったことで、雨水が瓦の外に出られなくなります。そのため水たまりができて雨漏りをしているケース。そういう時は瓦を全部外し、コーキングも全て切って剥がして瓦を戻して修理します。錆びによる谷板金の劣化の雨漏りの場合は、谷板金をステンレスに交換して対応します」
近年増加しているのが、アスベストを含むコロニアルスレート屋根のカバー工法(※1)です。カバー工法を行う際は、既存屋根材にアスベストが含まれている可能性を考慮し、細心の注意を払います。
「一昔前のコロニアルやスレートの屋根にはアスベストが入っていることがあるので注意が必要ですね。何もしなければアスベストは無害なんですが、ドリルで割ったり切ったりした時の粉塵が有害で処分に費用がかかるため、基本的に切らない・割らない工事が現実的です。めくって屋根材全てを葺き替える工事よりも、カバー工法といって上から金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)の軽い屋根材を乗せて重ね葺きをすることが多いです」
見積もりは必ず複数パターンを提案し、お客さまの年齢や予算、今後何年住むかなどを考慮して最適なプランを提案します。若い人から「全てを直したい」という要望があれば、それに合った見積りを出しますが、一人暮らしのご年配の方が住む家には配慮が必要です。
「まず年齢や、そこの家に何年住むかをヒアリングします。一人暮らしの70歳の方に、200万も300万もかかる屋根の葺き替え工事を提案することはできません。その場合は部分修理で直して、快適に住めるようにしないと。その方の生活に合った施工プランを考えるので、見積もりは2パターンは出しますね。どんな工事になるかは、施工事例の写真を用意して工程を説明します」
瓦工事では、築50年の瓦屋根の事例が挙がりました。ずれた瓦を放置したことで木下地が腐り、屋根に穴が空いてしまったケースです。また、漆喰の塗り替えも瓦屋根に定期的に必要なメンテナンスです。
「下地まで腐るというのは、築50年以上の古い家で多い不具合ですね。垂木(※2)の交換から、木下地を直して瓦を戻します。瓦の棟下の漆喰が剥がれ落ちている場合は、それを全て剥がして、中の土も少し固めて、新しい漆喰を塗り直すという手順でメンテナンスをします」
また、いけど瓦や(株式会社えいちえむ)では塗装での屋根メンテナンスも可能です。塗装は貴大さんが担当し、屋根修理や屋根塗装、外壁塗装、さらに雨樋修理や交換を同時に行うことで足場にかかる費用を1回分で済ませて、お客さまの負担を軽減しています。
「屋根のメンテナンスの相談を受けた時に、カバー工法や葺き直しをするほどの劣化ではない場合に屋根塗装を提案します。屋根材の防水性を高めるための屋根塗装ですね。見積りは耐久性の異なるシリコン、フッ素、無機の塗料の3パターンで出します。屋根塗装で注意しなければならないのは屋根材と屋根材の間に隙間をつくる縁切りです。タスペーサー(※3)を間にはさんで、水の流れが滞らないように隙間をつくります。屋根修理や屋根塗装で足場がある時に外壁塗装や雨樋修理をしてしまえば、足場代が1回で済むんです。自社施工なので屋根、外壁、雨樋をまとめて工事できるのがうちの強みですね」
岐阜県関市の屋根工事や塗装工事の特性を尋ねました。関市は山に囲まれている地域です。山際の土地では立地条件により湿気がこもりやすくなる場合もあり、結露による建物の傷みが多く見られるそうです。そのため、屋根材選びでは湿気対策を重視した提案を行います。
「報道番組などの映像で見る地震や台風で崩れている瓦屋根は、昔の工法で土の上にのせているだけの瓦の葺き方です。今はガイドラインが定められていて、しっかり釘で止める葺き方なので簡単に崩れる心配はありません。瓦のメリットは瓦と下地の間に空気層ができるため湿気に強いことなんです。できれば昔ながらの陶器瓦が理想ですが、今は軽くて丈夫なセメント瓦もあります。結露対策にもなるのでぜひお勧めしたい屋根材です」
※1 カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
※2 垂木・・・屋根の骨組みの一種
※3 タスペーサー・・・屋根材の重なる部分に挟み、屋根材と屋根材の隙間を保つための器具
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MESSAGE
自社保証&アフターフォロー。材料と施工、各種保証書の発行でお客さまの安心感を高める
いけど瓦や(株式会社えいちえむ)では、施工後の安心を提供するため、工事内容に応じた自社保証を発行しています。瓦屋根の葺き替えはメーカー保証と自社保証、屋根材を交換せずに修理した場合は施工保証等、各種保証書の発行をしています。
「使った屋根材や塗料の種類で保証内容は変わるので、詳細は打ち合わせの際に確認してお知らせしています。点検については、時期を定めた実施はしていないんですが、最近はお客さまの家の近くを通った際に外観の様子を見させていただくスタイルです。もちろん、何か気になることがあればいつでも連絡してくださいね」
最後に「やねいろは」をご覧になっている、雨漏りや屋根の劣化でお困りのお客さま、そして屋根リフォームや屋根修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「私たちの強みは地域密着型だということです。訪問販売で屋根修理を勧められたという相談のお電話をいただくこともありますね。そういった場合は、現地を見て、やらなくてもいい工事はそうお伝えしたり、契約書が用意されていたりする場合には、クーリングオフについてのアドバイスもしています。うちのモットーは『正しい工事』です。お客さまに困ったことがあれば迅速に対応するので、遠慮なく相談してくださいね。そして最後は現地での診断力が重要だと僕は思っているんですよ。原因を掴み、その原因を直す正しい工事ができるかどうか。これが大切だと思っています」
屋根工事のみを扱ってきた時代から、お客さまの信頼を積み重ねてきた、いけど瓦や(株式会社えいちえむ)。異なる技術を持つ親子二代が連携したことで、瓦・板金の屋根工事から塗装まで自社施工できる体制が整い、より多くの住宅、お客さまに対応できるようになりました。「まず、えいちえむに聞いてみよう」、地域のお客さまからそんなふうに言われる日も、そう遠くない気がしました。
(2025年7月取材)
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取材後記
いけど瓦や(株式会社えいちえむ)
地域密着だからこそできること
訪問業者に「屋根が崩れていますよ。そのうち雨漏りしますよ」と言われたら……。住宅に関して素人である人なら、不安と焦りに駆られて高額な契約をしてしまいがちです。柴崎さんは、そんな人たちのためにセカンドオピニオン的な相談にも快く応じています。この地に根を下ろして信用を築いてきたからこそ、心無い業者がお客さまを悲しませるのが許せないと感じているのです。信頼できる工事店を持つことは、かかりつけ医を持つのと同じですね。あれ?と思ったらまずは柴崎さんに相談です!
親子二代で切り盛り!
「僕の苦手な部分、全部できるんですよ。パソコン関係もそうだし、ブログを書いてくれたりとかね。本当に頼もしいです」と、息子さんの貴大さんをべた褒めする柴崎さん。初めは貴大さんと屋根の仕事を一緒にするつもりでしたが、ふたを開けてみたら塗装職人になっていたと楽しそうに笑います。でもそのおかげで、いけど瓦や(株式会社えいちえむ)は屋根工事と塗装工事、両方の工事ができる会社へと成長したのです。親子それぞれの実力が、揺るぎない会社の強みになっていますね。
良好な親子関係が会社運営に反映
お父さんの仕事に子どもの頃から好印象を抱き、瓦と分野は違っても住宅工事の仕事を選んだ貴大さん。土日も多忙なお父さんを見て育つと、お子さんは「あんなに忙しい仕事は絶対しない」と思ってしまいがちですが、柴崎家はそうではなかったのです。貴大さんが中高生時代に励んでいたテニス、柴崎さんは忙しい中でも大会の応援に駆け付けたそう。そんなふうに生活にメリハリのあるお父さんだからこそ、貴大さんは憧れを抱いたのでしょう。
家族の連携で会社が元気に!
柴崎さんと貴大さんが現場に集中できるのは、奥様が事務処理やホームページ管理を担当し、現場に集中できる環境を整えているから。お二人が手放しで「妻のおかげ」「母のおかげ」と口々に言っていたのが微笑ましかったです。他人に素直に家族への感謝を言葉にできるって素敵なことですよね。柴崎さん一家には、お互いに信頼とリスペクト、そして揺るぎない愛情があるのがわかります。これからもこの地域になくてはならない工事店として活躍してほしい!そう感じた取材でした。
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工事店プロフィール(いけど瓦や(株式会社えいちえむ))
| 一番の強み |
瓦の葺き替えはもちろん、金属屋根工事・塗装工事を自社施工できる地域密着型の工事店。お客さまのニーズに応じた提案力と診断力で、原因を突き止め正しい工事を行うところ |
| 会社名 |
いけど瓦や(株式会社えいちえむ) |
| 対応工事 |
|
| 従業員数 |
社員:2名 |
| 建設業許可 |
屋根工事業、塗装工事業(岐阜県知事許可(般-5)第350443号) |
| 保有資格者 |
一級かわらぶき技能士:1名
二級かわらぶき技能士:1名
一級塗装技能士:2名
外装劣化診断士:1名
有機溶剤作業主任者:1名
巻上げ機運転者:1名
研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育:1名
職長安全衛生責任者:2名
足場の組立て等作業主任者:2名
玉掛作業者:2名 |
| 特徴 |
リフォーム業
瓦屋根工事業
金属屋根工事業
その他屋根工事業
雨樋工事業
屋根塗装工事業
外壁塗装工事業
屋上防水工事業 |
| 対応エリア |
中部地方
|
| アフターフォロー体制 |
損害保険ジャパン株式会社の第三者賠償責任保険に加入しています。
また、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社のタフビズ建設業総合保険に加入しています。
施工後気になることがあればお気軽にご連絡ください。
迅速に対応いたします。 |
| やねいろはケア |
未対応 |
| 代表者 |
柴崎 洋隆 |
| 代表者経歴 |
株式会社えいちえむ 代表取締役
一般社団法人全日本瓦工事業連盟 所属
1989年3月:関市立小金田中学校 卒業
1992年3月:関市立関商工高等学校 卒業
1992年4月:山本ルーフ 入社
2002年1月:山本ルーフ 退社
2002年2月:いけど瓦や 創業 代表 就任
2023年4月:株式会社えいちえむ 設立 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒501-3947
岐阜県関市上白金586-1
大きな地図で見る
|
| 営業時間 |
毎週月~土曜日、祝日 8:00~19:00 |
| 定休日 |
なし |
外壁工事の依頼も可能です。いけど瓦や(株式会社えいちえむ)の「かべいろは」掲載記事はこちら