瓦に板金、雨漏りや雨樋修理まで、幅広く家のリフォームを手掛ける工事店
有限会社鈴木瓦店
岐阜県多治見市喜多町の有限会社鈴木瓦店は、瓦屋根工事をメインに金属屋根工事や雨樋修理も行っています。その他にも塗装・防水・大工工事など、協力業者と連携しながら家に関する様々な施工に対応。創業から70年以上、地元で実績を重ねてきた工事店です。
工事店の想い
PERSON
手に職をつけようと瓦業界に飛び込み、現場で修業を積んで歴史ある工事店の代表取締役に
有限会社鈴木瓦店(以下、鈴木瓦店)は、岐阜県多治見市喜多町に拠点を構える屋根工事店です。主に瓦屋根工事や金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)工事、屋根以外にも塗装や内装工事など住宅に関する工事は幅広く請け負っています。代表取締役の伊藤雅也さん(以下、伊藤さん)に話をうかがいました。
「創業は1952年です。会社を始めたのは前・代表取締役のお父さんで、職人からのスタートだったと聞いています。私も長く現場で一職人としてやってきて、今は経営と二刀流っていう感じですね。入社は2001年なので、職人歴で言うと20年以上になります」
伊藤さんが瓦業界に入ったのは、仕事を探している時に「手に職をつけたい」と考えたことがきっかけだそう。実際にやってみると忙しい上に先輩も厳しく、手先も器用な方ではなかったため覚えるのが大変で、最初のうちは辞めたいと思ったりもしたのだとか。それでも続けられた理由を伊藤さんはこう話します。
「大変だったけどやりがいはあったんです。自分の手で作ったものが形になってずっと残るっていうのが良いですよね。あとは元々1つのところに通うよりも、あっちこっち色んなところに行く方が好きなんですよ。小さい頃からそうでした。机に向かってじっと勉強するよりも、体を動かして遊んだりスポーツする方が好きだったんです。小学校から高校までずっと野球をやっていたので、今考えればその頃身につけた我慢強さがこの仕事に活きているなとも思います」
現在代表取締役を務める伊藤さん。就任する前後で意識の変化があったかを尋ねると、「責任感が違うかな」と一言。自分のことだけではなく会社全体を見て、10年単位で仕事を考えていかなければならないというプレッシャーを感じたそうです。お給料をもらう立場から、従業員の分まで責任を負う立場になり、プレッシャーを感じると共に視野が広がったと話していました。
「取締役になった数年前からも色々変えてきました。それまで当たり前にやっていたことの中にも細かく見ていくと改善点があって、たとえば以前は葺き替え時の大量の残材処理を外注さんにお願いしていましたが、今は自社でやるようになりました。昔と今では会社も世の中も状況が違うので、現状に合わせて改善していった感じです。雨樋修理をやるようになったのも変えたことの1つですね」
伊藤さんが仕事をする上で気を付けているのは、お客さまの要望に合ったプランの提案です。押し付けて売ることにならないよう、金額の目安を念頭に置いて見積りを作成し、打ち合わせを進めてきます。今後はこれまで通り瓦屋根工事をメインに据えながら、その他の事も模索中です。
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WORK
昔ながらの日本瓦が多い地域で、難しい屋根の施工も安心して任せられる高い技術力
岐阜県多治見市喜多町の有限会社鈴木瓦店は、瓦屋根工事を中心に金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)工事や雨漏り修理に雨樋(あまどい)修理、協力業者を交えて塗装や内装の工事も行っています。地域で長く共に仕事をしてきた業者との繋がりが多いので幅広い対応が可能です。
「屋根リフォームは瓦から瓦への葺き替え、カラーベストから板金への葺き替え、部分的な修理など様々です。一般住宅のお客さまがメインですね。この辺りは日本瓦が多いんですけど、ほとんどが昔の土葺きの屋根なんです。だからまず既存の瓦を剥いで土をすべて撤去してから、下地も新しくして改めて瓦を葺いていく流れです」
土葺きからの葺き替えは作業的にも大変で金額的な負担も大きいので、部分補修も含めてお客さまと相談して決めていくそう。部分補修の場合、傷んでいる棟(※1)や谷(※2)だけ取り替えたり、浮いている釘を取ってビスに打ち替えたりします。全面的な葺き替えと部分補修の見積りを作成し、お客さまの意向に合わせて進めていきます。
「以前5000枚くらいの入母屋の屋根の葺き替えをしたんですけど、それはかなり大きくて形も複雑で難しかったので印象的でよく覚えています。難しい屋根だったから熟練の職人さんを集めて3~4人で作業して、1ヶ月くらいかかりましたね」
現地調査ではお客さまから言われた場所以外もすべて現状を確認すると伊藤さんは言います。問い合わせの理由が「漆喰を見てほしい」だったとしても、棟や雨樋など一通りの場所を写真に撮って、悪いところがあればお客さまに報告しているそうです。
「雨漏り修理の相談も受け付けています。その場合もまずは屋根全体を点検して、外側から見て得られた結果と室内の天井の染みの場所を照らし合わせて原因を特定します。原因がなかなかわからない場合もあるんですけど、そういう時は散水して漏れてくる場所を探すか、実際に雨が降って漏れてきた時に連絡をもらって現場を見に行ったりしています」
雨漏りの原因として多いのは谷や棟、外壁とのこと。外壁からの雨漏りの場合、壁の内側の水切り(※3)を新しくしたり板金を張ったりして補修していきます。鈴木瓦店では壁の内側の工事も自社で対応可能。屋根以外のことも臨機応変に対応しているので、家に関する様々な相談に乗ってもらえて安心です。
岐阜県多治見市の屋根工事の特性について尋ねました。多治見市は雨や雪など施工に影響するような天気は比較的少ないそう。雪が降っている時は工事できませんが、ほとんどの場合1日で止み翌日に雪下ろしをすれば3日目には施工を再開できるとのこと。基本的には通年工事可能だと教えてくれました。
「瓦屋根は他の屋根に比べて長持ちするので点検はあまり必要ないように思うかもしれないんですけど、最近は悪質な業者の訪問販売も多いから、お付き合いのあるお客さまにはなるべく定期的にお話をうかがうようにしています。特に年配の方だと、心配だから見てほしいという声も多いですね。お問い合わせがあればもちろんうかがいますし、うちは完工後約2年おきではがきを出すようにしているので、そのタイミングでご相談いただいても大丈夫です」
※1 棟・・・屋根が交差して山型になったその部分。または、屋根の頂上にある水平な部位
※2 谷・・・屋根面と屋根面の繋ぎ目で雨水が流れる排水機能をもつ部分
※3 水切り・・・水が一部分に溜まらないようにするための金属板
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MESSAGE
他工事店との円滑な連携であらゆる工事に対応。プロ集団である自社職人に自信
現在鈴木瓦店には長く勤続している職人が多く、働きやすい環境であることがうかがい知れます。ゆくゆくは若い世代の人材も増やしていきたいそう。また自社職人以外に他工事店の職人さんとも付き合いは長く、日々連携を取りながら施工にあたっています。
「足場屋さんから塗装屋さんや板金屋さんまで、昔から繋がりのある人たちばかりなのでコミュニケーションはかなり円滑だと思います。どの業者がどういう順番で現場に入って、どのタイミングで次の業者を呼ぶのがベストか。みんなが仕事をしやすいように現場の流れを作っています。事前に工程表は作成しますが、どうしても天候の影響を受ける仕事だから、臨機応変に微調整していますね」
信頼関係がある他工事店の仲間がいるというのは強みの1つになっていると伊藤さんは話します。お客さまから相談を受けた際に「そのケースならこの職人に任せれば大丈夫、と思える仲間がいるのは心強い」とのこと。また鈴木瓦店には勤続20年以上の事務員も在籍しています。職人以外にも頼れるベテランスタッフがいるのは、お客さまにとっても安心材料の1つになるのではないでしょうか。
最後に「やねいろは」をご覧になっている雨漏りや瓦屋根の劣化でお困りのお客さま、そして雨樋修理などの屋根リフォーム・屋根修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「創業から70年以上、ここ多治見市で地元に根差して屋根修理をしてきました。先代をはじめスタッフたちの実直な仕事によって、地域の皆さまに信頼される工事店になったと思っています。お客さまからの職人たちの評判もとても良いんですよ。携わる職人一人ひとりが、プロとしてのプライドを持って熟練の技術で施工にあたっていると自負しています。ちょっとしたお困りごとの相談でも大丈夫です。ご連絡、お待ちしています」
取材には事務の安田さんも同席。「昔は職人さんってちょっと怖いイメージがあったかもしれないけど、今うちにいる職人さんはみんな優しい感じで、スタッフ同士仲も良いですよ」と自社の職人さんについて教えてくれました。初めて依頼するお客さまにも相談しやすい雰囲気だと感じました。
(2024年12月取材)
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取材後記
有限会社鈴木瓦店
プロ視点で住む側のことを考える
職人として20年以上勤めてきた伊藤さんですが、鈴木瓦店に入社する前は建築業に対する興味はまったくなかったのだとか。この仕事を始めてからどんどん興味が湧いてきて、自分が家を建てる時にも家の形や屋根材・外壁材をどうするかなど吟味したそう。「家は建てて終わりじゃない。メンテナンスがありますからね」と、いかにその手間を少なくするかという観点も身に付いたと話していました。専門家から住む側の視点でアドバイスをもらえるのは、お客さまにとってメリットの1つだと感じました!
時流を見つつお客さまに寄り添う
鈴木瓦店ではアフターフォローとして完工後約2年おきのタイミングでお客さまにはがきを郵送していますが、「今後はメッセージアプリなどでのお知らせに代わるかもしれない」と伊藤さん。自社を知ってもらうための広告についても、新聞を取る人が少なくなっている現状を踏まえて、今後は別の媒体に切り替えることを検討中。ただ高齢の方も多いのでお客さまに合わせて考えていきたいと話していました。地域のお客さまに寄り添った考え方をしていることが伝わってきました。
屋根修理・屋根リフォーム事例(有限会社鈴木瓦店)2件

屋根工事(取替) / 雨樋工事(取替)
Y.H様 (岐阜県多治見市)
更新日 2025.03.04
before
after
- 建物種別
- 一戸建て
- 価格
- 225〜250万円
- 施工期間
- 9〜10日
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工事店プロフィール(有限会社鈴木瓦店)
一番の強み |
創業から70年以上、地域に寄り添う工事店。様々な相談や対応も可能で、職人一人ひとりが、プロとしてのプライドを持ち熟練の技術で施工にあたっているところ |
会社名 |
有限会社鈴木瓦店 |
対応工事 |
|
従業員数 |
社員:5名 |
建設業許可 |
屋根工事業(岐阜県知事許可(般―4)第60070号) |
保有資格者 |
一級かわらぶき技能士:2名
二級かわらぶき技能士:1名
瓦屋根診断技士:2名
瓦屋根工事技士:2名
巻上げ機運転者:4名
丸のこ等取扱従事者:4名
研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育:4名
高所作業車運転者:1名
職長安全衛生責任者:4名
石綿取扱作業従事者:2名
足場の組立て等作業主任者:2名
玉掛作業者:4名
職業訓練指導員:1名 |
特徴 |
リフォーム業
瓦屋根工事業
金属屋根工事業
その他屋根工事業
雨樋工事業 |
対応エリア |
中部地方
|
アフターフォロー体制 |
全瓦連第三者賠償保障保険制度の瑕疵保証保険制度に加入済です。
完工後約2年おきに点検のご案内をはがきでお送りしております。 |
やねいろはケア |
未対応 |
代表者 |
伊藤 雅也 |
代表者経歴 |
有限会社鈴木瓦店 代表取締役
2001年3月:有限会社鈴木瓦店 入社
2021年3月:有限会社鈴木瓦店 取締役 就任
2025年3月:有限会社鈴木瓦店 代表取締役 就任 |
所在地 |
〒507-0055
岐阜県多治見市喜多町5-34
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|
営業時間 |
毎週月~土曜日8:00~17:00 |
定休日 |
日曜日、祝日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウィーク)、夏季休業(お盆休み) |