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「屋根工事」について

2024.03.13 全国建築板金競技大会

日本一の板金職人を決める大会の観戦レポート『第46回全国建築板金競技大会』に行ってきました!観戦レポート(後半)

目次:


1.観戦レポート(後半):いよいよ競技開始
2.観戦レポート(後半):競技中の様子
3.観戦レポート(後半):閉会式に参加して(まとめ)


1.日本一の板金職人を決める大会の観戦レポート『第46回全国建築板金競技大会』に行ってきました!観戦レポート(後半):いよいよ競技開始


大会当日もかなり冷たい風が吹きつけます。ただ昨日、富士山にかかっていた雲が今日は一つもありません。そんな快晴の中で第46回全国建築板金競技大会が開始されようとしています。各会場は選手たちが極限まで集中力を高めている様子が伝わります。

朝8時。緊張感が張り詰めた空気の中、開始の合図とともにZIC部門、NYAC部門の両会場で一斉に選手が動き出します。各々の作戦や施工方法、作成方法で作業が進んでいきます。

競技は4時間。今まで競技について何度も練習した時間をこの4時間に込めなければなりません。あまりにも短いようにも思えますが、だからこそ、各選手ともに、観戦者がいる中でも集中力を発揮してこの4時間に全力で挑みます。

競技中に各組合の先輩・後輩たちが観戦し、その出来栄えや進行度合いを確認しています。
観戦者の方々の中には以前に本競技大会に出た経験を持つ方がいらっしゃることから、その方々の目も光ります。一定時間を経過したところでどの程度できていた方が良いか、工程が効率的かつ美観と機能も高める流れになっているか。選手の一挙手一投足を見ながら、熱い視線を送り、各県でその県の選手を応援しています。

今大会の概要については、「日本一の板金職人を決める大会の観戦レポート『第46回全国建築板金競技大会』に行ってきました!観戦レポート(前半)」をご覧ください。 記事はこちらから!



2.日本一の板金職人を決める大会の観戦レポート『第46回全国建築板金競技大会』に行ってきました!観戦レポート(後半):競技中の様子


開始から30分を過ぎるとZIC部門では製図が終了し、課題の作成に取り掛かる選手たちがちらほらと出てきました。

1時間を過ぎるころにはパーツを切る重たい音が会場に響きます。今までの大会では選手たちの様子を遠くからしけ見学することができなかったのですが、今回から初の取組みとして一定の時間を過ぎれば選手たち近くで課題作成を見学することができるようになりました。もちろん集中している選手たちの邪魔にならないことを心掛けながら見学をさせていただきました。近くで見られるからこそ、見る以外にも銅板を切る音、叩く音、銅こての独特な匂いを体験することができました。

そして、それぞれのパーツに切り分けてからは各パーツの加工作業に入ります。加工の作業では叩く音が印象的でした。「叩く」という作業でも、鈍い音や甲高い音があり同じ作業でも様々な音を奏でていました。限られた時間内での完成が求められるので、どうしても急いで作業をしなければなりませんが、選手たちは一つの作業ごとに隅々まで確認を怠らない様子が印象的でした。



ここで一旦ZIC部門の会場を後に、NYAC部門の会場へ移動しました。

開始から1時間を経過すると、最初は真っ白だった紙が徐々に図や文字で埋まっている印象でした。

各選手たちの手元に注目してみるとそれぞれが様々な工夫を凝らしている様子が伺えました。なかでも印象的だったのは、穴の開いた手袋をした選手がちらほらいたことです。初めその様子をみたときは「なぜ?」と不思議だったのですが、これは鉛筆やシャープペンシルで書いた部分をこすって滲ませないためのアイディアでした。手袋の「親指」「人差し指」「中指」にあたる部分に穴をあけ指を出せるようにすることで文字を書きやすくし、それ以外は手袋によって文字が滲みにくく工夫をしていました。

会場には線を引いたり、文字を書く音が響いていました。


再びZIC部門の会場へ戻ろうとしていると、会場の前で火起こしをしている様子が伺えます。

火起こし!?と思い、何をされているのかと思い近くへ行ってみるとZIC部門にて選手たちが使用する銅こて用の炭を熱している様子です。キャンプで使用する木炭のように、炭に火をつけ火起こしをします。そして金属製のバケツに熱した炭を入れて選手の元へ運ぶ準備を進めているとのことでした。

「今日は寒いけど、ここは暑いよ~」とお忙しいなかお話をお伺いさせていただきありがとうございました!


開始から2時間半以上経過したZIC部門の会場を見てみると、パーツがほとんど完成している様子が伺えます。

さらにもう30分が経過するころには、パーツとパーツが組み立てられ完成像が見えてきている印象です。ランタンの土台から組み合立てている人もいれば、上部の傘から組み立てている人もいて様々な手順に驚かされました。完成像が見えだすとともに銅こてを使ってパーツを組み立てる選手たちが増えてきました。

観戦している人たちからはドア付近の選手が不利にならないように、しっかりと配慮してほしいとのこと。なぜなのか質問してみると、銅こては熱して使うものだからこそ、少しでも冷気があると上手く銅こてを使うことができないとのこと。今大会では、運営側の方で、銅こてを使用する時間帯になると換気用の窓を閉めたり、ドア付近の選手の元にはパーティションを置いて冷気を遮断したりするなどの配慮がみられました。


上記の写真は撮影可能な時間に撮影したものです。

上記の写真は撮影可能な時間に撮影したものです。


そして残り1時間を切るころには各会場たくさんの観客が集まってきました。ここからは写真の撮影も禁止され、会場内は一層の緊張感が張り詰めます。

NYAC部門の会場では、最初は真っ白だった紙が真っ黒になっています。かなり細かな図を書かれ、さらに小さな文字が並んでいます。提出する真っ白な紙2枚の中は各選手のアイディアや想いがたくさん詰まっている様子が伺えます。机に向かって設計図を書いていく選手、はたまた立ち上がって書く選手もいます。選手たちは目を光らせ、設計図を書き進めつつもその出来栄えを適宜チェックしつつ、最後の最後まで集中力が極限まで高まっているのが分かります。

競技時間の終了が間近となったZIC部門の会場では、作品を磨き、ミリ単位での調整をしている様子です。微調整では、かなり細かな部分を叩くことで独特な鈴が鳴るような繊細な音が響きます。そして最終チェックのためにランタンを片手に掲げ下から作品を見る目は、まさに職人の目でした。日々の建築板金で生かすことが多い技術ではないかもしれませんが、ZIC部門の大会を経験するとどんなイレギュラーな板金工事でも対応できる力が身につくと言われています。最後のパーツが続々と取り付けられ、磨かれたランタンがキラキラと輝いています。

そして12時になると、各会場で競技終了の合図が響き渡ります。4時間の長丁場を終えた選手からは緊張感が一気に抜け、各自さまざまな表情が現れてきます。そして各県の組合の先輩・後輩が参加選手の頑張りをねぎらっている様子があちこちで見られます。


3.日本一の板金職人を決める大会の観戦レポート『第46回全国建築板金競技大会』に行ってきました!観戦レポート(後半):閉会式に参加して(まとめ)


約1時間半のお昼休憩を挟んで、閉会式が開催されました。

閉会式では、富士教育訓練センターの方から非常に素晴らしいお話を伺うことができました。まずはZIC部門では、家を建てる時にはこんな板金職人さんに頼みたいなと思うような選手ばかりだったとのことです。またNYAC部門では、白と黒と限られた色で表現をする。墨は無限に色があると言われますが、言葉の通り白と黒の表現から選手たちの熱意が伝わってきたとのことでした。

今大会のZIC部門で完成した作品は21個。限られた4時間という時間のなかで完成までたどり着くことがどれほど難しいことか伺えます。私もその姿を見て、全ての選手が通常の仕事もある中で、本競技大会に向けてどれだけ寝る間も惜しんで努力されていたかの一端を見ることができた気がしました。

このように全国建築板金競技大会には板金職人の中でも特に優れた熟練技能者たちが集います。普段目にすることのできない、職人たちの技能を間近で見ることができるのが嬉しいですね。

1年に一度の板金職人の熱き戦い、全国建築板金競技大会。
板金施工の技巧を近くで見ることができるチャンスです!
来年も是非観戦してみたいと思ったイベントでした!

引用・参考:
第46回全国建築板金競技大会【実施要項】
https://www.zenban.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2bdc63ac4698c1ecbe06d20eee53060f.pdf
第46回全国建築板金競技大会【課題及び審査基準(抜粋)〈技能競技の部〉】
https://www.zenban.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/a5517329e8bfa1aac113533a935870a1.pdf
第46回全国建築板金競技大会【課題及び審査基準(抜粋)〈建築競技の部〉】
https://www.zenban.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/025cfa9e8aa935907be781ae1890096f.pdf

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