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「屋根工事」について

2022.04.08 全瓦連技能グランプリ

日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2022北陸富山IN富山』に行ってきました!~観戦レポート(前半)~

1.はじめに


北京オリンピック・パラリンピックで日本中が沸いた2022年の冬。カーリング女子やスケート、スノーボードの出場選手たちに感動された方も多かったのではないでしょうか。さて昨年は新型コロナウイルスの影響で無観客での開催となった第31回技能グランプリ。今年は感染症対策をしっかりと行ったうえで観戦してきました。
岡山はポカポカな春日和が連日続いていたので、富山県に到着し寒さに驚きました。昨年は中止となってしまった全瓦連技能グランプリ、今年は規制の中で開催され私たちやねいろは事務局も参加してきました。一般社団法人 全日本瓦工事業連盟の北陸ブロックが主管となって主催。2022年3月19日(土)、20日(日)に富山県の富山産業展示館テクノホール東館で、瓦屋根職人No.1を決める大会「全瓦連技能グランプリ2022北陸富山IN富山」が開催されました。
今年は感染症対策の一環として観戦者の入場に様々な規制がある中での開催でした。そのため、今までは当たり前だった応援者の熱気は例年より少なかったそうです。ただ、競技選手たちの熱気は高まっています。むしろ、技能グランプリの中止が続いてしまったこともあり選手たちの熱気は例年以上な様子です。

「全瓦連技能グランプリ」とはどんな大会なのでしょうか。
こちらの大会は、全日本瓦工業組合によって行われ、全国の選ばれし瓦葺き師たちが、同じ課題をいかに正確に、美しく葺けるかを競うものです。
今回は2022/3/19(土)に開会式。3/20(日)の2日間で6時間。その中で瓦と必要な資材を用いて課題となる屋根瓦葺きに挑戦します。

今回の課題はどういったものだったのでしょうか。競技仕様について見ていきましょう。

 

2.瓦全瓦連技能グランプリ:競技仕様


それでは、今大会で規定として定められた事項について、今大会で配布された冊子から引用します。

【課題】
「切妻屋根」建築物の美しさを構成する主要な部分で、一般木造建築の屋根の形状として代表的なひとつです。切妻屋根の形は左右に二つの長方形斜面を取り付けた単純な形の屋根に黒い釉薬を使った陶器瓦を葺いていきます。

【仕様】
1.使用瓦は小松釉薬瓦53A判防災桟瓦を使用する。
2.すべての瓦の納まりは現場作業を想定した施工とし、雨仕舞に配慮すること。また架台瓦葺き以外の面は板金屋根を想定する。
3.瓦の葺き方は引掛桟空葺き工法(馴染み土の使用は可)とする。ルーフテープを垂木通りに野地先まで使用し、瓦座、瓦桟木をその上に留め付ける。
4.軒瓦は、施工図を参照のうえ一文字軒瓦と万十軒瓦を使用し、軒瓦の尻部分は銅線緊結もしくはビス留めとする。
5.縋る部分の右角の上は右袖瓦を使用する。左角の上の瓦は一文字軒瓦を使用する。
6.袖瓦は、尻部2箇所を銅線緊結もしくはビス留めとし、袖瓦の出寸法納まりは破風板より左右非対称とする。
7.巴瓦は、2箇所を野地よりトンボにて緊結する。
8.軒瓦の出寸法は瓦座外面から60~90mm(流れ寸法)とする。なお、計測の位置は瓦座から軒瓦の水垂れ外面までの寸法とする。
9.桟瓦は全数ビス留めとする。
10.棟補強金具は38mmビス4本ずつにて野地に留めつける。
11.熨斗瓦は互いに全数緊結とし、熨斗瓦は透かし積み(目地積み棟)とする。隙間寸法は任意とする。棟の土台は熨斗瓦より30mm以上内側に入れる。熨斗瓦は桟瓦に触れぬように注意する。熨斗瓦のチリは勾配で10mm前後を基準として同寸法で施工する。熨斗瓦の勾配は3寸勾配以上とする。素丸瓦は棟芯木にパッキン付ビスで緊結する。
12.鬼瓦の緊結は、#18の銅線を使用し3本を縒状にして野地に緊結する。
13.軒・袖・角等外周部の瓦はパッキン付きビスにより、補強し野地に留め付けをする。(伏図参照)
14.葺き土は南蛮漆喰とし、25kg入り7袋とする。
15.瓦を破損した場合は、申し出により支給するが、減点の対象とする。
16.副資材の追加支給はしない。但し南蛮漆喰の追加が認める。
17.作業時間を超過した場合は、失格とする。

【注意事項】
1.合端は支給の合端台を使用し、各自の競技架台の前ですること。
2.他人の工具の貸借は禁止する。
3.副資材として、接着剤・粘着テープを用いることは不可とする。
4.作業中の水分補給、及びトイレについては制限しない。ただし、競技委員の確認をとってから行ない、それにかかる時間は作業時間に含まれる。

【器具工具】
使用する器具・工具は「使用工具一覧」に表記する物とし、電動工具の電源は所定のコンセントを用いる。
治具は認めるが横50cm縦30cm高さ20cmの箱の中に入るものとする。(組み立て又は連結して箱の中に入らない物は認めない。)競技委員が認めない治具は使用不可。
尚、使用に際し判断に迷う治具については当日競技委員に判断を仰ぐこと。

【安全作業】
服装は高所作業を考え、シャツの袖・ズボンの裾を留め、地下足袋を履き、墜落用制止器具(フルハーネス)・ヘルメットを着用のこと。(ヘルメットは会場にて支給)
他人を負傷させたり、本人が怪我をした場合、その状況により失格とすることもある。
状況により、保護メガネを着用すること。

【作業態度】
選手は各都道府県の代表を自覚し、競技を行うこと。
応援団の目に余る指導やアドバイスがある場合には競技委員協議の上、平等を期すため選手の作業態度の評価で減点及び失格の対象とすることがある。

【作業終了】
作業終了は、清掃、整理整頓を終え、ヘルメット、腰袋を外してから、合図を行う。


3.瓦技能グランプリ:グランプリは団体戦?


観戦者に入場制限があったとはいえ、参加選手たちへの協力的なサポートをたくさん目の当たりにしました。1枚葺き終えることにタイムを計っている方、細かく記録を取られている方、写真や動画に収めている方。何日も出場選手とともに練習し支えてきた先輩や仲間たちの応援に応えようと選手は必死に瓦を葺いていました。同じ県の組合に所属する方が応援に駆け付けることがほとんどですが、今回は参加選手が少ないこともあり各県の垣根を越えての盛り上がりも見られました。
会場の二階観客席には会場の選手に向けた横断幕も掲げられていました。なんと、その中にはやねいろはのミテラカワラ店三寺健一選手がいらっしゃいました! ミテラカワラ店さん紹介ページ
長期間ともに練習に励んだ仲間たちの応援の元、選手たちはそれぞれの都道府県を代表して当日はひとりで競技に挑むのです。一見団体戦に思える技能グランプリですが、競技場に立った選手、そこからは地元の想いを背負っての個人戦が始まります。
個人戦とはいえ、その陰には選手を支える先輩や仲間の存在があるのです。ある意味技能グランプリは地元の想いを背負った団体戦とも言えますね。


4.まとめ


「『瓦葺きの大会』があるとは知らなかった……」
そんな方に、是非一度ご覧に入れたいのがこの大会です。
会場に足を運べば、そこは熱気と緊張感に溢れた、葺き師たちの戦場!
今年の会場は富山の富山産業展示館テクノホール東館。
「日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2022北陸富山IN富山』に行ってきました!~観戦レポート(後半)~」の記事で、熱戦の様子をご覧ください!(つづく)
日本一の屋根瓦職人を決める大会『全瓦連技能グランプリ2022北陸富山IN富山』に行ってきました!~観戦レポート(後半)~

引用:「全瓦連技能グランプリ2022北陸富山」公式パンフレット

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著者:やねいろは編集部
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