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「屋根工事」について

2026.03.12 技能グランプリ

匠の技日本一を競う大会『第33回技能グランプリ かわらぶき部門』に行ってきました!~観戦レポート(前半)~

目次:

1.はじめに
2.瓦技能グランプリ:競技仕様
3.瓦技能グランプリ:どんな人が参加しているの?
4. かわら職人さんに突撃インタビュー!
5.まとめ

 

 

1.はじめに

1.はじめに
春の暖かさを感じ始めていた先週末とは打って変わって、雨を境に寒さが戻った2月末。まだアウターは手放せません。
それでも大阪の街は活気にあふれ、行き交う人のスピード感や元気な声、どこからともなく漂うソースの香りに、寒さの中でもどこか心があたたまる一日となりました。

厚生労働省と中央職業能力開発協会、一般社団法人全国技能士会連合会によって行われる「技能グランプリ」。第33回になる今大会の会場は大阪府にあるインテックス大阪。やねいろは事務局も観戦してきました!

この大会では、瓦だけでなくその他の建設業・製造業・繊維業など全30職種の競技があり、例えばかわらぶきの横でガラス施工や造園の大会が行われていたり、隣の部屋では紳士服や婦人服の製作なども行われていました。

それでは、ここで「技能グランプリ かわらぶき部門」とはどんな大会なのでしょうか、ご紹介します。

厚生労働省と中央職業能力開発協会、一般社団法人全国技能士会連合会によって行われるこの大会は、全国の選ばれし瓦葺き師たちが、同じ課題をいかに正確に、美しく葺けるかを競うものです。
今回は2026年2月27日(金)に開会式、2月28日(土)と3月1(日)の2日間で合計11時間が競技時間です。限られた時間の中で、瓦と必要な資材を用いて瓦葺き職人の腕を発揮します。前回大会では作業時間が合計10時間40分でしたが、今回は20分延長され、合計11時間の競技時間となりました。

今回の課題はどのようなものでしょうか。
競技仕様について見ていきましょう。

 

 

2.瓦技能グランプリ:競技仕様

それでは、今大会で規定として定められた事項について、今大会で公表された資料から引用します。

【仕様】
1. 使用瓦は三州いぶし瓦 53A 判防災切落桟瓦を使用する。
2. 全ての瓦の納まりは現場作業を想定した施工とし、雨仕舞に配慮すること。
3. 瓦の葺き方は、引掛桟空葺き工法(馴染み土の使用は可)とする。ルーフテープを垂
木通り(隅木ふくむ)に瓦座外面まで使用し、瓦座、瓦桟木をその上に留め付ける。
4. 軒瓦は、施工図を参照のうえ、一文字軒瓦、一文字袖角瓦、万十軒瓦、万十袖角瓦を
 使用し、尻部分は銅線緊結もしくはビス留めとする。
5. 軒隅部は一文字袖角瓦を使用し、駒隅巴瓦納めとする。(詳細は図面参照)
6. 軒瓦の出寸法は一文字・万十ともに通りよく納める。なお、計測の位置は瓦座から軒
瓦の水垂れ外面までの寸法とする。
7. 桟瓦は全数ビス留めとし、隅の左右勝手瓦に穴をあけ、野地よりトンボにて銅線緊結、
又は下地にビスにて留め付ける。定着用に葺土を使用してもよい。
8. 隅巴瓦は、2 箇所を野地よりトンボにて緊結する。
9. 隅棟の左右勝手瓦の隙間は、30 ㎜以内とする。
10. 鬼瓦の緊結は、#18 の銅線を使用し 3 本を縒状にして野地に緊結する。
11. 鬼瓦の据付け位置は自由とし、隅棟は割熨斗瓦 2 段積みに素丸納めとする。
12. 棟瓦の施工はガイドラインに準じ、D10mm の横鉄筋を通し、取り付けた棟金具 1 ヶ所
に対し#18 銅線 2 本を絡め横鉄筋を留め付ける。(棟断面詳細図例参照)
13. 隅棟の熨斗瓦は銅線にて互いに緊結する。素丸瓦は横鉄筋に取り付けた銅線にて緊結
する。
14. 熨斗留め納めの隅先の位置は自由とする。留め付けは野地又は棟金具よりトンボにて
銅線緊結する。巴瓦は半月納めとし、2 箇所を D10mm の横鉄筋よりトンボにて銅線緊
結する。
15. 棟割熨斗瓦の勾配は 3 寸以上で、チリは勾配で 10 ㎜とする。
16. 棟の台土は、台熨斗瓦より 30 ㎜以上内に納めること。
17. 軒・袖・角・切隅等外周部の瓦は、ビスにより補強留め付けをする。
18. 葺き土は南蛮漆喰(モルロック・白)とし、11 袋とする。
19. 瓦を破損した場合は申し出により支給するが、減点の対象とする。
20. 副資材の追加支給はしない。ただし、南蛮漆喰(モルロック・白)の追加は認める。
21. 競技時間を超過した場合は、失格とする。

【注意事項】
1. 合端は、支給の合端台で、室内の競技架台の前ですること。
2. 他人の工具の貸借は禁止する。
3 / 3
3. 副資材として、接着剤・粘着テープを用いることは不可とする。
4. 作業中の水分補給、及びトイレについては制限しない。ただし競技エリア外に出る
場合は、競技委員に確認を取る必要がある。また、それにかかる時間は作業時間に
含まれる。

【器具工具】
・使用する器具・工具は技能検定使用に準ずる。但し、木工用ノミと電動工具は充電式、
電動式インパクトドライバーを使用可とし、充電は所定のコンセントを用いる。
・治具は認めるが横 50 ㎝縦 30 ㎝高さ 20 ㎝の箱の中に入る物とする。(組立て又は連結し
て箱の中に入らない物は認めない。)競技委員が認めない治具は使用不可。
尚、使用に際し判断に迷う治具については当日競技委員に判断を仰ぐこと。
・ヘッドライトの使用は可とする。

【安全作業】
・服装は高所作業を考え、シャツの袖・ズボンの裾を留め、地下足袋等を履き、墜落制止
用器具(フルハーネス)・保護帽を着用のこと(保護帽は会場にて支給)。なお、競技委
員が安全面から必要と判断した場合(ズボンの裾が長く垂れさがっている等)は、使用
の禁止や着用について指導をする場合がある。
・他人を負傷させたり、本人が怪我をした場合、その状況により失格とすることもある。
・架台は高所作業を想定し、屋根足場をすること。
・状況により、保護メガネを着用すること。
・タオルやバンダナを保護帽の下に汗止め等として使用することは認めないが、保安基準
に合致したインナーキャップ等を着用することは可とする。尚、使用に際し判断に迷う
場合は、当日競技委員に判断を仰ぐこと。

【競技態度】
・選手は各都道府県の代表として責任ある態度を自覚すること。
・応援団の目に余る指導、アドバイスがある場合には、競技委員協議の上、平等を期すた
め、本人の競技態度の中で減点の対象とすることがある。

【競技終了】
・競技の終了は、清掃、整理整頓を終え、保護帽、腰袋を外してから、合図を行う。
・ゼッケンは競技終了合図後に外し、競技架台の上に番号が見えるように置くこと。 
大会ごとに規定が変わることもあるそうです。指定された仕様や限られた資材を活用し、綺麗に素早く完成することが求められます。

 

 

3.瓦技能グランプリ:どんな人が参加しているの?

瓦職人には、「かわらぶき技能士」という資格があり、その中で特級、1級、単一等級いずれかの技能検定(国家検定)に合格した技能士が参加できます。逆に、資格を持っている技能士であれば年齢等の制限はなく、各ブロック(エリア)で選ばれた瓦葺き師たちが大会へ出場します。大会参加が決まった選手たちは一般的に、年明け頃から練習を始めます。選手たちは「競技仕様」にもある通り、各エリアや県の代表として職人たちの期待や応援を一身に背負って大会に臨むのです。

 

 

4.かわら職人さんに突撃インタビュー!

今回は大会で使用する架台の設置などのお手伝いに有志として参加されていた、西澤瓦店 代表 西澤輝将さんにお話しを伺いました。

【やねいろは】まずは一般のお客さんにぜひ見てほしいところを教えてください!


「一般の方に見てほしいところは、これだけのことを手作業でやっているというところと、選手それぞれがたくさんの練習を重ねて今日を迎えていること、とにかく選手たちが頑張っている姿を見てほしいです。もちろん専門的で分からない部分もあるとは思うけど、どんな「想い」でやっているかは感じてもらえると思うのでそういうところを見てほしいですね」

屋根の上での仕事って、普段はなかなか見てもらえないですよね。まずそれを間近に見てもらえる貴重なチャンスですね!実は過去の大会(一般社団法人全日本瓦工事業連盟主催)への出場経験のある西澤さん。

 

【やねいろは】経験者だからこそ共感できるポイントやこの競技で大変なところはどこですか?


「やっぱり電動工具が使えないことが一番大変なところで、普段は瓦の切断や細かい加工は電動でやってますからね。だからこそ伝統的な技術はそこにあるんだろうなとも思っています。自分自身もどんな道具を使っているのかを勉強したいなと思っています。できるくらいならもっと至近距離で見たいし、競技が終わったあとにこだわったポイントを直接選手に聞きたいと思いますよ。自分が競技に出たときは、家で何回も作っては解体しを繰り返して作ることが日常になっていて、やっと今日が最後と思って競技の当日はやっていましたね。当日はいつもやっていることの繰り返しにすぎないんですけど、その最後が今日なのかという感じでした。だから本当に達成感がすごいあると思いますよ」

やはり同じ瓦職人ならではの注目ポイントがあるのですね!
今は電動の工具や便利家電が世の中にたくさんありますが、それらが無かった時代を考えるとすべて職人さんの手で細かい加工が行われていたということですよね。

 

【やねいろは】電動の工具はいつ頃からあるものなのですか?


「40-50年くらい前からはあったものだとは思います。ここの選手たちが職人になったころは電動工具が当たり前にあったので、今回の大会のためにわざわざ瓦を削る練習をしています。とはいえ、実際の現場でも使える技術もいっぱいあります。何十年も前からある技術とガイドライン工法とか最近できたルールや技術を融合しているのも見どころかなと思っています」

なるほど、現代と昔の技術と知識が融合されて、この作品が出来上がっているのですね!
時代とともに進化を遂げつつ、昔から受け継がれる技術で日本の屋根は守られているのですね。

 

【やねいろは】ズバリこの大会の見どころはどこですか?


「競技の最初のあたりの見どころとしては、どこから作業を開始するのか選手によって全然違うんです。どんどん葺きながら加工をする人もいれば、加工をしてから葺く人、本当に様々なんです。架台が完成して終わりではなくて、最低でも競技終了の15分前までに作業を終わらせて、最後に屋根をきれいに拭いたり、周りの片付けをするなど万全な状態で終わらせるところまで求められます」

そういった部分まで審査の対象になっているのですね。確かに、工事を依頼したときにきっちりと現場を片付けてくれているとお施主様も安心ですよね!

 

【やねいろは】選手たちはどのくらい練習して今日を迎えているのですか?


「みなさん練習してからきているので本番になって課題が難しいなと思うことはないと思うけど、どれだけ練習通りにできるのかというところが重要だと思います。11月に課題が発表されてから、普段からの仕事にプラスでやっています。準備期間で言えば3-4か月くらいかな。2月に入ると、一旦普段の仕事は止めて練習に専念という方もいるんじゃないかな」

「選手」と「職人」この両立はかなり大変そうですね。普段の仕事をしながら、練習も重ねる選手たちに脱帽です。

 

【やねいろは】過去に出場されたことがある経験者として、この大会や選手に対してどのような想いがありますか?


「そうですね出た側から選手たちに対しては『とにかく頑張って!』という想いと、
自分はもう1回出ようとは思わないんですけど、楽しそうだな、いいな~と内心は思ってます(笑)出られるチャンスがあるということが、いいことだなと思ってます」

楽しそうだなと思われているのですね(笑)!確かに、個々の場所に立てることはかなり貴重な経験になりますよね。誰もが立てる場所ではないからこそ、みなさんそれぞれの想いで今大会に臨まれていることと思います!

 

【やねいろは】大会の様子を見られて、また大会へ出場しようと思われましたか?


「次はあの(運営をされている)青いジャンパーを着ている人たちになりたくって。この課題や競技を作る側に回りたいと思って勉強しています」

今後の活動についても、とても積極的な姿勢で本当に「瓦」のことが大好きな方なんだろうなと伝わってきたインタビューでした。

 

 

5.まとめ

「瓦屋根を近くで見てみたい!」
そんな方に、是非一度ご覧に入れたいのがこの大会です。
会場に足を運べば、そこは熱気と緊張感に溢れた、瓦葺き師たちの戦場!家と比べれば小さい架台(屋根)ですが、近くで見る瓦葺きは迫力が満点です!
実はこの競技、ミリ単位の調整で評価が大きく左右される繊細な世界。ほんのわずかな差が、仕上がりの美しさと完成度を決定づけます。普段、「瓦屋根」をこれほど間近で見る機会は、なかなかないのではないでしょうか。近くで見学できるからこそ、ぜひ注目していただきたいのが、瓦と瓦の隙間の絶妙な間隔。そして、流れるように連なる瓦の造形美です。一枚一枚が丁寧に積み重なり、全体として美しい曲線を描く様子は、まさに職人技。ぜひその緻密さと迫力にご注目ください!

熱戦の様子は「匠の技日本一を競う大会『匠の技日本一を競う大会『第33回技能グランプリ かわらぶき部門』に行ってきました!~観戦レポート(後半)~」の記事でご覧ください!(つづく)

引用:中央職業能力開発協会HP 第33回 08.かわらぶき資料

 

 

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