1.谷樋ってなに?:はじめに
みなさんは、「樋(とい)」と聞いた時にどんなものを思い浮かべますか?
上半分が開けた長細い筒…?
壁に添って取り付けられている縦の筒…?
まじまじと見たことはなくとも
かすかにこんな記憶が残っている方も
いるのではないかと思います。
一般的には、屋根の軒先部分に、水平に取り付けられているのが「軒樋」
建物の壁に添って、地面と垂直に取り付けられているのが「竪樋」
そして、これらを合わせて「雨樋」と呼ばれます。
しかし、「樋」と呼ばれる部分は他にもあり、屋根に登らないと見えないものが「谷樋」です。
2.谷樋ってなに?:谷樋の劣化とその対策(下葺き材の2重張り、水の調整)
「谷樋」は2方向の屋根がぶつかる部分に取り付けられたもので「谷板金」と呼ばれる場合もあります。
この谷板金。
柔らかく加工しやすいと言われている「銅板」が用いられることがあるのですが、
・雨の水滴の衝撃による力
・瓦の釉薬と銅による化学反応
などによって、年数が経つと穴が空いてしまうことがあるのです。
そして、この「谷板金の穴」。
実は雨漏りの原因になっていることもあるのです。
「谷板金は屋根に登らないと見えないし、そこに穴が空いていてもどうすることもできないなぁ…」
と嘆くにはまだ早い!
実はこの「谷板金に穴が開くことによる雨漏り」は
未然に防ぐこともできるのです。
この未然防止策。
何が決め手かというと、谷樋の下に敷く「下葺き材」です。
※以下については、実際に工事をしてくれる工事店の方に尋ねてみることをお勧めします。
谷板金の対策1:樋の下の下葺きの材の2重張り
屋根材の下には、通常は下葺き材と呼ばれる防水シートが貼られています。
これは例えば、谷板金に穴が空いたとしても、雨水がさらに屋根の中に侵入してくるのを防ぐ役目を果たすものです。
しかし、谷板金は雨水が集中する箇所でもあるため、もう一枚アスファルトルーフィングと呼ばれる下葺き材を重ねて貼ることをおすすめします。
谷板金の対策2:谷樋に流れる水の調整
谷樋に流れる水の調整をする際に重要なのが、「どれだけ谷樋に瓦が重なっているか」という点です。
すなわち、谷樋の受けの見え幅がどれだけあるかというところですが、幅が狭すぎると、雨水が谷樋から溢れてしまいます。
反対に、幅が広過ぎるとうまく雨水が谷樋に流れていきません。
この幅の調整は、各地域の降水量など地域の特徴も考慮した上での施工になるため、各地域の屋根工事店の方の腕が鳴る部分かもしれません。
3.谷樋ってなに?:まとめ
谷板金は見えないからこそ不安な部分。
そんな不安な部分については、ぜひ屋根工事店のプロに尋ねてみてくださいね。
参考:日経BP社、日経ホームビルダー 2017年10月号
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