HOME > 「瓦が落ちた」について > 記事一覧 > そもそも瓦ってどうやって固定されているの?

「瓦が落ちた」について

2017.11.18瓦の固定方法

そもそも瓦ってどうやって固定されているの?

1.はじめに

地震が発生すると、テレビのニュースや新聞でよく取り上げられるのが、瓦が屋根からずれ落ちている画像。


近年だと熊本で地震が起こった際に熊本城の瓦が崩れ落ちているものが、みなさんの記憶に新しいものでしょうか。


こういった画像が世に出るにつれ、不安な気持ちが大きくなりますが、そもそも、瓦はどのように固定されるように定められているのでしょうか。

2.法律での定め:建築基準法に則った工法

まず、法律で以下のように定められています。


a.建築基準法施行令39条(屋根ふき材等)
屋根ふき材、(中略)その他建築物の屋外に取り付けるものは、風圧並びに地震その他の震動及び衝撃によつて脱落しないようにしなければならない。


b.建設省告示昭46告示109号
一 屋根ふき材は、荷重又は外力により、脱落又は浮き上がりを起こさないように、たるき、梁、けた、野地板その他これらに類する構造部材に取り付けるものとすること。
三.屋根瓦は、軒及びけらばから2枚通りまでを1枚ごとに、その他の部分のうちむねにあつては1枚おきごとに、銅線、鉄線、くぎ等で下地に緊結し、又はこれと同等以上の効力を有する方法ではがれ落ちないようにふくこと。

3.業界団体での定め:ガイドライン工法

このように、法律上では全ての瓦が桟木に固定されるようには、定められていません。
しかしながら、一層お客さまに瓦屋根の安心を提供したいという想いから、「一般社団法人全日本瓦工事業連盟」及び「全国陶器瓦工業組合連合会」監修のもと、屋根工事に関しての「ガイドライン」が設けられています。


このガイドラインは法律上の定めよりもかなり厳しいものとなっています。


では実際のガイドラインでは、どのような施工が推奨されているのかを見ていきましょう。


a.平部
屋根の平らな部分については「軒」部分、「桟」部分で固定方法が異なります。
どちらも釘やビス、鉄線を用いて桟木に固定をする点では同じですが、「桟」部分の瓦については、全ての瓦を桟木に固定する「全数釘打ち」が推奨されています。


b.棟部
屋根の最も高い部分を「棟」と呼びます。高く積み上げられた棟瓦は、固定がなされていないものだと、地震の際にそのまま流れ落ちてしまうということもあります。そこでガイドラインが推奨するものが以下の固定方法です。


b-1.棟補強金具及び棟補強芯材の取り付け
「棟金具」と呼ばれる部材を用いて、棟部分の芯となる木材を固定する。


b-2.棟部の瓦の施工
棟部分の土台となるのし瓦は、向き合う瓦同士を緊結線で緊結する。のし瓦の上に取り付ける冠瓦はパッキン付のビスで棟補強芯材に留め付ける。


この他にも「袖部分」、「壁際部分」などに分かれて細かく施工方法が決められています。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
業界団体では、法律上の定めを超えて独自に一層安全な工法を推奨しています。


ガイドライン工法は、最近被害が甚大化している自然災害をもとに設けられたものですので、ぜひ工事の際には工事店の方へガイドライン工法での施工をしているかどうか、ぜひ尋ねてみてくださいね。


参考:一般社団法人全日本瓦工事業連盟、瓦屋根標準施工要領書(抜粋)J53DIGEST

「瓦が落ちた」についての新着記事一覧

「瓦が落ちた」に対応できる工事店

その他の地域その他の地域